2002 Fiscal Year Annual Research Report
歯の矯正的移動と痛みの制御が脳に及ぼす影響について
Project/Area Number |
14571948
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山城 隆 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (70294428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 学 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40252978)
山本 照子 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00127250)
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Keywords | 歯の移動 / 痛み / PCR |
Research Abstract |
本研究は歯の移動によって生じる痛みが中枢でどのような制御を受けているかを検討したものである。すでにわれわれは、歯の移動による痛みの発生の機構について検討を行い、感覚伝道路、感覚中枢炉、および遠心制御系について検討を試みた結果、歯の移動による侵害情報はいわゆる急性の痛みとは異なる伝達経路で中枢神経系を伝達し、中枢神経系の様々な部位において内因性に制御されていることを報告してきた、特に、セロトニン等のモノアミンが葉の移動の痛みに反応して代謝の回転が亢進することから、歯の移動による痛みに対して、内因性鎮痛物質が産生されることが示唆されている。そこで、われわれは本研究においてこの内因性鎮痛物資が歯の移動によって生じる痛みの制御に関わっている可能性について検討を行っている。平成14年度においては、過去にわれわれが報告した、歯の移動によって神経核の活動が高まる部位における延髄を切り出しmRNAを抽出し、内因性鎮痛物資とその受容体の発現を半定量的PCR法によって検討してきた。特にエンドルフィン、エンケファリン、ダイノルフィンとそれぞれの受容体のmRNAの発現レベルが、歯の移動によって変化するかを検討した結果、このなかで、いくつか発現が亢進することを確認している。現在のところ、サンプル数を増やして、この変化が有意であるかを検定している。今後さらに、他の遺伝子についても検討するとともに、この遺伝子の発現部位をin situハイブリダイゼーションによっても検討する予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Yamashiro, T.: "Expression of Runx1, -2 and -3 during tooth, palate and craniofacial bone development"Gene Expr Patterns. 2(1-2). 109-112 (2002)
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[Publications] Kuja-Panula: "AMIGO, a transmembrane protein implicated in axon tract development defines a novel protein family with leucine-rich"J Cell Biol. 160(6). 963-973 (2003)
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[Publications] Yamashiro T: "Expression of Bone Morphogenetic Proteins and Msx Genes during Root Formation"J Dent Res. 82(3). 172-176 (2003)
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[Publications] Mattila PK: "Mouse MIM, a tissue-specific regulator of cytoskeletal dynamics, interacts with ATP-actin monomers through its C-terminal WH2 domain"J Biol Chem. 278(10). 8452-8459 (2003)
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[Publications] T.Yamashiro (Ed.K.Takada, William R.Proffit): "Orthodontics in the 21^<St> Century-Where are We Now? Where Are We Going?"Osaka University Press. 216 (2002)