2004 Fiscal Year Annual Research Report
自家歯周組織由来細胞凝集塊の再生療法応用への基礎的研究
Project/Area Number |
14571991
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
出口 眞二 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (60121018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅谷 彰 神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (30162853)
伊海 博之 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (80277904)
光家 由紀子 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (10339781)
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Keywords | 歯周組織由来細胞 / 再生 / スフェロイド / 細胞増殖 |
Research Abstract |
現在まで我々は、歯根膜由来線維芽細胞の細胞凝集塊(スフェロイド)の作製に成功している。スフェロイドは細胞が3次元形態で細胞集団をなし、球型の形態を有し、スフェロイド内の細胞は分裂、増殖能を保持している。この3次元形態を有するスフェロイドを歯周組織の再生に応用するため、今年度は無血清培地による細胞の培養法の確立及び、同培地におけるスフェロイドの作成方法の検討を主目的とする。 継代4〜6代目のヒト歯槽骨由来線維芽細胞をマイクロプレートに3.6×10^4/cm^2(通常の2倍)の濃度で播種し、D-MEM/F-12(0% FCS)100μl加え培養を行った。培養24時間後、成長因子であるrhb-FGFを1,10,100ng/ml, rhTGF-βを0.1,1.0,10ng/mlの各濃度を加えたD-MEM(0% FCS)に交換し、更に1,3,5,7日間培養を行った。Asc-2Pを1mmolに調整したD-MEM/F-12(0% FCS)に成長因子無添加群、rhb-FGF添加群で各々培地を交換し、更に1,3,5,7日間培養を行った。また、細胞増殖活性測定にはWST-1を使用した。すなわち、培養1,3,5,7日目の培地を100μlのD-MEM/F-12(0% FCS)に交換し、WST-1を10μl加え、90分間インキュベートし、マイクロプレートリーダーを用いて吸光度を測定した。マイクロプレートマネージャーIII/Macintoshを使用して450nmにおける吸光度を測定し,細胞増殖活性の値とした。 その結果、rhb-FGF100ng/ml添加群で最大値0.480±0.036はD-MEM/F-12(10% FCS)1.204±0.180の39.8%を示した。7日目の細胞数は各群ともにAsc-2Pの1mmol添加が他の添加濃度と比較して最高値を示したが相乗効果は認められなかった。また、D-MEM/F-12(0% FCS)rhTGF-β添加群の最大値を示したのは10ng/ml添加群で0.158±0.021であり、D-MEM/F-12(0% FCS)0.241±0.030より低い値を示した。培養期間と細胞の初期播種濃度を高め、成長因子を添加することでコンフルエントの状態を確立し、スフェロイドを作成する可能性を示した。
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Research Products
(2 results)