2002 Fiscal Year Annual Research Report
6π電子系電子環状反応による生物活性天然物合成の新展開
Project/Area Number |
14572026
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
日比野 俐 福山大学, 薬学部, 教授 (60112885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
延廣 順子 福山大学, 薬学部, 助手
町支 臣成 福山大学, 薬学部, 講師 (10248297)
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Keywords | carquinostatin A / desprenylcarquinostatin A / lavenduquinocine / calothrixin A and B / 5-methylindole-4,7-quinone / veiutamine / electrocyclic reaction |
Research Abstract |
1. Carquinostatin Aおよびlavcnduquinocinの合成研究 インドールの2位にアレンを組み込んだ6π電子系電子環状反応により、共通の1,2,3-三置換カルバゾール骨格の合成に成功した。そのカルバゾールの1位の酸素官能基を利用してally1基を導入し、Wacker反応でallyl基をacetonyl基に変換し、11位のケトンをアルコールへ還元したのちアセチル基で保護した。最後に3位のエチルエーテルをBBr3にて解裂し、3,4-o-キノン構造への変換後、アセチル基を除き、6-desprenylcarquinostatin Aの合成を達成した。 2. 五環性calothrixin AおよびBの合成研究 インドールの3位あるいは2位にアレンを組み込んだ6π電子系電子環状反応により、2,3,4-三置換カルバゾールあるいは1,2-二置換カルバゾールの合成を達成した。それぞれの基本構造の官能基を利用し、D環部分の形成を検討中である。 3. 5-Methylindole-4,7-quinoneおよびveiutamineの合成研究 2-Alkenyl-3-arenylpyrroleの電子環状反応に成功し、5-methylindole-4,7-quinoneの合成を達成した。しかし、本化合物の諸データは、天然物のそれとは一致しなかった。現在、6-mcthylindole-4,7-quinoncの合成を検討している。Veiutamineの合成は、同様の手法により多置換インドールの合成に成功し、deoxyveiutamincの合成経路の確立を目指している。
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