2004 Fiscal Year Annual Research Report
ビタミンD_3新規代謝経路の解明と骨粗鬆症薬開発への展開
Project/Area Number |
14572030
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
東 達也 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (90272963)
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Keywords | 24,25-ジヒドロキシビタミンD_3 / 骨粗鬆症 / in vitro骨代謝アッセイ / キンギョウロコ / 骨芽細胞 / 破骨細胞 |
Research Abstract |
24,25-ジヒドロキシビタミンD_3[24,25(OH)_2D_3]は,in vivoにおいて活性型D_3とは異なったメカニズムで骨塩量及び骨の強度を増加させることが示唆されている.しかし,in vitroのアッセイ系が確立されていなかったことから,その詳細については明らかとされていない.一方,魚類のウロコは骨形成に不可欠な破骨細胞と骨芽細胞が共存しているため,優れた骨代謝研究モデルとなり,最近キンギョウロコ細胞を用いた骨代謝アッセイシステムが開発されている.そこで,本年度はこのアッセイシステムを用いて24,25(OH)_2D_3を始め,種々のビタミンD_3化合物の破骨細胞及び骨芽細胞に対する活性を測定した.その結果,活性型D_3は破骨細胞活性を上昇させることなく,添加6及び18h後の骨芽細胞(アルカリフォスファターゼを指標)を活性化したのに対し,24,25(OH)_2D_3添加では6h後に破骨細胞の活性化(酒石酸抵抗性酸フォスファターゼを指標)が認められた(いずれも10^<-8> Mレベル).また,24,25(OH)_2D_3の3位異性体である3-epi-24,25(OH)_2D_3は10^<-8> Mで骨芽細胞活性を上昇させたが,24,25(OH)_2D_3と異なる挙動を示したことは興味ある知見であった.さらにヒトにおける主要な循環型代謝物である25-ヒドロキシビタミンD_3については,24,25(OH)_2D_3と同様の活性を示し,活性型D_3のプロドラッグである1α-ヒドロキシビタミンD_3は添加後6hで破骨細胞を,18hで骨芽細胞を活性化した(10^<-9> Mレベル).
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Research Products
(2 results)