2003 Fiscal Year Annual Research Report
上皮増殖因子阻害剤、リベロマイシンAの構造活性相関研究および標的分子の探索
Project/Area Number |
14572104
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Research Institution | RIKEN (The Institute of Physical and Chemical Research) |
Principal Investigator |
清水 猛 独立行政法人理化学研究所, 有機合成化学研究室, 副主任研究員 (80087569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町田 清隆 独立行政法人理化学研究所, 抗生物質研究室, 協力研究員 (30332266)
臼井 健郎 独立行政法人理化学研究所, 抗生物質研究室, 研究員 (60281648)
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Keywords | リベロマイシンA / 6,6-スピロアセタール / トルカルボン酸 / 上皮増殖因子阻害剤 / 抗腫瘍剤 / タンパク質合成阻害剤 / 高カルシウム血症治療剤 / バイオプローブ |
Research Abstract |
上皮増殖因子阻害剤として単離されたリベロマイシンA(1)は強い抗かび、抗腫瘍活性および真核細胞選択的なタンパク質合成阻害活性も有し、かつ低毒性なので新たな薬として期待されている化合物である。構造的特徴として1はaxial配置の18位三級水酸基にコハク酸が結合し、また19位にもaxial配置の不飽和カルボン酸を有する極めてユニークな構造を有している6,6-スピロアセタールを骨核とするポリケチド系抗生物質である。我々はその構造と活性の相関研究に興味を持ち、新しい"薬"を創ることを最終目標とし研究を行った。 天然物1の安定性および活性発現にはスピロアセタール構造のアノメリック効果に加えて5位水酸基と24位ウルボキシル基の水素結合の寄与が考えられた。水素結合による安定性はMM2計算からも支持された。またそれらの化学修飾および合成した種々の誘導体の生物活性試験(標的分子isoleucyl-tRNA synthetase阻害活性、in vitro蛋白質合成阻害活性およびsrc^<ts>NRK細胞の形態正常化活性)より、活性発現には2個のカルボキシル基が必須であり、かつ強い活性を示すにはフリーの24カルボキシル基および5位水酸基が重要であることを明らかにした。また、18位ヘミサクシニル基に関しては、その誘導体も活性を示すことより、活性発現に必須でないことも見いだした。さらに、5位TBS誘導体が成熟破骨細胞に選択的な細胞死を誘導することにより、高カルシウム血症および骨疾患治療剤として使用できることも見いだした。
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