2004 Fiscal Year Annual Research Report
食品工場から排出されてくる粕物質の有効資源としての活用法の開発研究
Project/Area Number |
14572118
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
足立 昌子 神戸薬科大学, 薬学部, 助教授 (90068338)
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Keywords | 小麦ふすま / おから / 酒かす / クロロホルム / ジクロロメタン / ベンゼン / スフェロゾーム / Freundlichの等温吸着線 |
Research Abstract |
食品工場から排出されてくる粕物質による有機塩素化合物類の除去 小麦ふすま、おから、酒かす等の他の食品工場から排出されてくる粕物質により、有機塩素化合物類の除去が可能かどうかの検討を行った。 小麦ふすまはフジワラ産業(株)からナタネ粕は日清精油(株)から供与されたものを用いた。おからと酒かすは市販品を使用した。反応はバッチ法により行った。一定時間反応させた後、ろ過し、ろ液から有機塩素化合物類を、m-キシレンで抽出した後、GLC法(FID及びECD)により測定を行った。スフェロゾームの数は試料にスクロースや塩化マグネシウム等を含む調整液を加え、乳ばち中でよくすりつぶした後、蒸留水に懸濁させ、血球測定板を用いて数えた。小麦ふすまによるクロロホルム、ジクロロメタン及びベンゼンの除去率を求めた結果、平均値は85.8〜87.8%となり、おからでは、78.7〜81.8%、ナタネ粕では、46.8〜71.9%、酒かすでは、47.5〜54.3%であった。粕物質の吸着性能を調べるために、ジクロロメタンで等温吸着線を作成した。Freundlichの等温吸着線で整理された。吸着剤として繁用されている粉末活性炭についても同様に等温吸着線を作成し、これらの吸着性能を比較した。おから以外の粕物質において、高濃度側で粕物質の単位重量当たりの吸着量が、粉末活性炭のそれより上回り、吸着性能が勝っていることが明らかとなった。また、pHの影響の検討結果から、pH1〜11の範囲で除去が可能であった。次に、粕物質によるクロロホルム、ジクロロメタン及びベンゼンの除去率とスフェロゾームの数の関係について調べた。その結果、両者の間に相関性があることが認められた(クロロホルムr=0.794、ジクロロメタンr=0.767、ベンゼンr=0.793)。
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Research Products
(2 results)