2002 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病性動脈硬化病変におけるオステオポンチンの関与
Project/Area Number |
14572156
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
近藤 一直 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (90270983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 美詠子 浜松医科大学, 医学部, 助手 (30236012)
金森 雅夫 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (90127019)
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Keywords | 糖尿病 / 動脈硬化 / オステオポンチン |
Research Abstract |
光増感反応法を用いて雄性ウィスターラットの大腿動脈に選択的内皮傷害を与え、この部位の修復過程における変化を観察した。本法では色素ローズベンガルと緑色光線との相互作用により発生した活性酸素が内皮細胞を脱落させ、その部分に粘着・凝集した血小板血栓が放出するサイトカイン類(血小板由来増殖因子PDGF、線維芽細胞増殖因子FGFなどをはじめとする)の働きによって中膜層の血管平滑筋細胞が刺激され、形質変換を起こすことによって増殖・遊走活性が増大して血管内膜肥厚を形成する。この過程では多数の生理活性物質が関与するとされているが、その中の一つとしてオステオポンチンがどの様に発現・作用するかを定量化して検討中である。また、糖尿病状態にあるヒトおよびストレプトゾトシン誘発糖尿病ラットの血管ではオステオポンチンの発現そのものが亢進しているとめ報告があることから、高血糖あるいは耐糖能低下が上記血管傷害部位のオステオポンチン発現を増強することが考えられ、我々はこの点も引き続き検討してゆく。これと並行してラット大動脈より採取した血管平滑筋培養細胞においてもin vitroレベルでオステオポンチン発現の変化が同様に捉えられるか、を検討する。
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