2002 Fiscal Year Annual Research Report
基質結合部位近傍にアミノ酸置換を生じた第VII因子異常症の機能解釈
Project/Area Number |
14572178
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
高宮 脩 信州大学, 医学部・保健学科, 教授 (50216785)
|
Keywords | 第VII因子欠乏症 / CMR^+ / 触媒領域 / 基質結合部位 |
Research Abstract |
作成したFVIIcDNA wildtype/pCR2.1より変異型FVII331Gly、FVII331Ser、FVII331Asp、FVII331Trp、FVII331Pheを作成した。これらのVIIcDNAを発現vector pcDNA1.1にligationした。Wild typeとFVII331GlyをCOS-1細胞にtransfectして、VK存在下で72時間培養した。cotransfectionしたpRSV Lusのルシフェラーゼ活性でtransfection効率を補正した。COS-1培養液と細胞溶解液中のFVIIagをELISA法にて測定した。wild typeの培養液のFVIIagは19,5ng/mlとなり、正常血漿中のFVIIag(400ng/ml)を凝固活性100%としたとき、培養液のFVIIcとagはほぼ一致した。FVII331Serの培養液のFVIIagは14.2ng/mlとなり、wild typeの73%となったが、PTによるFVIIcはほとんど示すことなく、発端者の血漿中のFVIIと同様の成績が得られた。次いで、CHO-K1細胞にてstable expressionを行い、モノクロナール抗体にて吸着精製し、SDS-PAGEでM.W=50KDa50を確認した。reconbinant VIIをリン脂質と5mMの塩化カルシウムの存在下で、モル比1/100のヒト活性型第X因子と混和して、37℃で60分まで加温し、混液の一部を経時的に反応を止めて、それぞれの還元サンプルをSDS-PAGEにて電気泳動した。mutant typeはwild typeと同様に加温5分後からHMWに相当するバンドが出現した。mutant typeの活性型第X因子による活性化はwild typeと差のないものと考えられた。
|