2003 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病性網膜症における硝子体中血管新生制御因子の発現プロテオミクス
Project/Area Number |
14572190
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
中西 豊文 大阪医科大学, 医学部, 講師 (10247843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 恒彦 大阪医科大学, 医学部, 教授 (70222891)
清水 章 大阪医科大学, 医学部, 教授 (00028581)
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Keywords | 発現プロテオミクス / 糖尿病性網膜症 / 血管新生制御因子 / 硝子体 / イオントラップ型質量分析計 / PEDF |
Research Abstract |
目的 糖尿病性網膜症患者の硝子体可溶化画分中に発現した蛋白質を網羅的に解析し、網膜の血管新生を制御する因子を同定することを目的に、1)硝子体可溶化画分中の発現蛋白のカタログ作成→データベース化2)網膜の血管新生制御に関与する蛋白を同定する3)発現蛋白の質的・量的変化を明らかにする(対象疾患:網膜血管の異常新生が認められない黄斑円孔)→多数症例の定量的解析→新たな血管新生制御に関与する因子を見出す 結果 電気泳動(1次元/2次元)/質量分析法/データベース検索により、糖尿病性網膜症患者の硝子体より、約120種類のタンパク質を同定した。その内、三分の一は血漿中にも存在する種類で他は硝子体独特であり、血管新生抑制因子、促進因子が7種類同定された。定性的分析ではあるが、これら因子が硝子体では優位に高濃度で含まれている。また糖尿病網膜症では血管増殖が盛んであるので、抑制因子が減少しているのではないかと予想されたが、実際には単に因子のバランスが崩れていることが血管増殖の原因ではないことが示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Reiko Koyama, Toyofumi Nakanishi, Tsunehiko Ikeda, Akira Shimizu: "Catalogue of soluble proteins in human vitreous humor by one-dimensional sodium dodecyl sulfate-polyacrylamide gel electrophoresis and electrospray ionization mass spectrometry including seven angiogenesis-regulating factors."Journal of Chromatography B. 792・1. 5-21 (2003)
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[Publications] Toyofumi Nakanishi, Reiko Koyama, Tsunehiko Ikeda, Akira Shimizu: "Catalogue of Soluble Proteins in the Human Vitreous Humor : Comparison Between Diabetic Retinopathy and Macular Hole"Journal of Chromatography B. 776・1. 89-100 (2002)