2004 Fiscal Year Annual Research Report
日本語版SDLRSを外的基準とする新尺度の開発と看護教育への応用
Project/Area Number |
14572202
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
山内 まゆみ 旭川医科大学, 医学部, 助手 (00322917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 和代 旭川医科大学, 医学部, 教授 (10161928)
野村 紀子 旭川医科大学, 医学部, 教授 (20265094)
澤田 貴美子 北海道立衛生学院, 教育主幹(研究職)
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Keywords | 新人看護師 / 自己決定型学習能力のレディネス / 日本語版SDLRS / 職業性ストレス / 職業準備行動 / 看護基礎教育 |
Research Abstract |
平成16年度は「自己決定型学習能力のレディネスと関連要因」について、新人看護師を対象に検討した。【目的】卒後1年目・2年目の「自己決定型学習能力のレディネス」と心身のストレス反応および職業準備行動の関連性を検討した。【方法】1)対象:看護基礎教育終了後2年未満の看護師であった。2)調査方法:無記名自記式質問紙法とし、調査内容は一般的背景、自己決定型学習能力のレディネス、職業性ストレス、職業準備行動から構成した。3)測定用具:日本語版Self-Directed Learning Readiness Scale(日本語版SDLRS)、職業性ストレス簡易調査票、新人看護師の職業準備行動に関する自己評価票(以下、自己評価票)を用いた。自己評価票については、以下の手順で作成した。新人看護師の職業準備行動について、看護師長ら計5名による自由討論を行い、29項目を収集した。これらについて、看護部長4名、副看護部長1名および副看護部長経験者1名の計6名に検討を依頼し、7項目を追加した。その結果、36項目から構成された新人看護師の職業準備行動に関する自己評価票が完成した。得点範囲は35点から140点で、4段階評定尺度とした。得点が高いほど新人看護師の職業準備行動に関する自己評価が高いと評価する。4):倫理的配慮:候補施設の看護部長に調査協力の同意を得、調査票の送付をおこなった。調査対象者に対しては、調査票の表紙に研究の動機、目的、方法、匿名性に関する配慮、研究参加は自由意志であり、回答内容はすべて統計的に処理され、研究目的以外には使用しないことを明記した。調査票には糊付け返信用封筒を添付した。5)分析方法:ノンパラメトリック検定を行った。【結果】4施設の病院から研究参加の同意が得られた。卒後2年未満の看護師273名に調査票を配布し、回収数は263名(回収率96.3%)、有効回答数は233名(有効回答率89.0%)であった。平均年齢は23.4歳であった。日本語版SDLRSの平均値は185.9点であった。日本語版SDLRSと職業準備行動に関する自己評価得点には中程度の正の相関が示された(r=0.425、P<0.001)。日本語版SDLRS得点と職業性ストレスとの関連は仕事のストレス要因(r=-0.291、P<0.001)、心理的ストレス反応(r=-0.355、P<0.001)と負の相関があり、ストレス緩衝要因である社会的支援(r=0.284、P<0.001)、満足度(r=0.419、P<0.00l)と正の相関があった。これらの結果をもとに現在、考察を進めている。 継続研究として、学士課程の助産選択学生、専修学校の助産学生を対象に、日本語版SDLRSとその関連要因について、調査を行っており、調査終了時期は平成17年3月上旬である。
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Research Products
(5 results)