看護大学生の死生観形成に関する縦断的研究-内部構造間の関連と基底因の解明-

2005 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 14572204
• Research Institution: AICHI PREFECTURAL COLLEGE OF NURSING & HEALTH
• Principal Investigator: 小松 万喜子 愛知県立看護大学, 看護学部, 教授 (50170163)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 倉島 幸子 山形県立保健医療大学, 看護学部, 助教授 (30161730) ; 井上 京子 山形県立保健医療大学, 看護学部, 講師 (70299791) ; 松澤 洋子 山形大学, 医学部, 助手 (00333980)
• Keywords: 死生観 / 看護大学生 / 高校生 / 学年進行 / 横断調査

Research Abstract

本研究の目的は、平成10〜13年度に科学研究費の助成を受けて作成した「死生観測定尺度」を用いて高校生と看護大学生の死生観を縦断的に測定することにより、暦年齢の異なる対象の死生観の比較を通して看護大学生および現代の日本の青年の死生観の特定を明らかにすることである。あわせて、死生観測定尺度下位尺度相互の関連、他の心理尺度との関連の検討により、死生観の基底となる因子を明らかにすることを目的とした。平成17年度の取り組みの成果を以下にまとめる。
1.最終調査(四次調査)用質問紙の作成
死生観測定尺度および関連する心理尺度の質問項目は昨年度までの調査と同一とし、三次調査から四次調査までの期間に死生観に影響する事柄を経験したか否かを確認する項目を追加して質問紙を作成した。
2.看護大学生と高校生に対する四次調査の実施
1)看護大学生:平成14年度の一次調査に協力が得られた看護系大学4校の看護大学生で、4年次に進級した学生のうち、調査に同意が得られた者に質問紙を配布し211名から回答を得た。なお、本研究では、調査に毎年回答することによる影響を確認するため、一次調査回答者を2群に分け、半数(1群)に対しては毎年調査を行い、残り半数(2群)に対しては1年次と4年次のみに調査を行った。4年間の縦断調査対象の内訳は、1群の有効回答者95名、2群の有効回答者85名で、1群2群に属さない者71名、無効回答者28名であった。
2)高校生:平成14年度の一次調査に協力が得られた高校4校の3年生(1年次に1次調査を実施した学年)を対象に2次調査を行い、同意が得られた283名から回答を得た。
3.縦断調査の結果分析
各回答を点数化し、死生観測定尺度得点の因子分析を行った後、因子別合計点の学年間比較を行った。また、死生観下位尺度間および各尺度間の関連をみるために相関係数を算出して検定を行った。