2002 Fiscal Year Annual Research Report
在宅痴呆性高齢者へのケアマネジメント効果指標の開発
Project/Area Number |
14572210
|
Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
細谷 たき子 福井医科大学, 医学部, 助教授 (80313740)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 幸代 福井医科大学, 医学部, 助手 (20313760)
長谷川 美香 福井医科大学, 医学部, 講師 (90266669)
別所 遊子 福井医科大学, 医学部, 教授 (20190176)
|
Keywords | 在宅ケア / 痴呆性高齢者 / ケアマネジメント / アセスメント / ケアニーズ / 社会資源 / ケアマネージャー / 介護保険 |
Research Abstract |
<目的>在宅痴呆性高齢者へのケアマネジメント指標の作成のため、アセスメントおよびケアニーズの枠組みを明確化する。また、ケアニーズを満たすための社会資源を明確化する。 <方法>1.Meryl Brod(1999)らによるDementia Quality of Life Instrumentに基づいてアセスメント項目を作成し、Anne WalshによるCaring for the Elderly Client with Alzheimer's Disease And Related Dementias(1999,Home Care of the Elderly)を参考にしてケアニーズ項目を作成後、F県の熟練ケアマネージャー2名の助言を得て一部を修正した。2.次に熟練ケアマネージャーおよびその推薦を受けたケアマネージャー22名に依頼し、ケアマネジメント枠組みを使用した調査票を用い、痴呆高齢者事例(84歳、妻と同居、要介護度3、高度痴呆、寝たきり度A)について、必要なアセスメント項目およびケアニーズと社会資源をデルファイ法で調査した。 <結果>1.アセスメントでは、身体機能、認知レベル、視覚、聴覚、痴呆症状、意思伝達・理解、服薬管理、日常生活行動、身体状況、居住環境、生活の質、家族介護者、について64%-100%の者が必要と判断した。2.ケアニーズは6領域(47下位項目)で構成され、安全(4)、行動障害への対応(7)、栄養(8)、日常生活ケアと活動(7)、日常生活行動における残存機能の維持(10)、家族介護者への支援(11)であり、これらについて3段階のLikert Scaleで回答を求めた。ケアニーズのうち、70%以上の者が「思う」と回答したのは27項目であり、「やや思う」を含めると43項目(91.5%)であった。3.社会資源で必要と判断された割合で上位2位(63.6%-100%)の社会サービスは、「安全」領域に訪問看護と居宅介護住宅改修、「行動障害の対応」に医師の診療と訪問看護、「栄養」に訪問看護と訪問介護、「日常生活ケアと活動」に訪問介護と訪問看護、「残存機能の維持」に医師の診療とデイサービス・ケア、「家族介護者への支援」にケアマネージャーの教育相談とショートステイであった。
|