2003 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者ヘルスプロモーションを支援する介入研究-エンパワーメント指標の作成と評価-
Project/Area Number |
14572212
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
百瀬 由美子 信州大学, 医学部, 助教授 (20262735)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥野 茂代 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (90295543)
大久保 功子 信州大学, 医学部, 教授 (20194102)
麻原 きよみ 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (80240795)
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Keywords | 高齢者 / ヘルスプロモーション / エンパワーメント |
Research Abstract |
本研究の目的は、高齢者のヘルスプロモーシヨンの実践に対する評価の一つとして、エンパワーメントに焦点をあてた主観的評価指標を作成し、評価方法を検討することである。 本年度は、昨年実施した健康教室に参加している虚弱な高齢者へのインタビューによって得られたデータの分析と、文献検討により高齢者のエンパワーメントの概念を明らかにし構成要素を整理した。その知見に基づきまず暫定評価指標を作成し、高齢者の介護予防およびヘルスプロモーションとして実践されている小学校区単位(全市29地区)の「ふれあい健康教室」への参加者を対象に質問紙法によるプレテストを実施した。共同研究者および健康教室の企画・運営を支援している保健師とともに質問項目の表面妥当性を検討し、項目の表現を修正し指標の妥当性を高めるために再度調査を実施した。このデータを用いて探索的因子分析(重み付けのない最小二乗法、斜交回転)を行った。その結果、3因子が抽出され、これらは文献検討により明らかにしたエンパワーメントの構成要素との照合によりほぼ同様の下位概念であることが確認された。この結果を踏まえ、来年度は評価項目をさらに精選し、12〜15項目まで削除し、信頼性、妥当性を検討し実践現場で評価可能な尺度の作成を目指すこととする。 また、高齢者のエンパワメントの概念化および指標作成の検討のために虚弱な高齢者の意思決定に関する意見交換、資料収集を目的に10月5日〜8日アムステルダムで開催されたThird European Nursing Congress, "Vulnerable Groups in Society : A Nursing Issue"に参加した。
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