2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14572214
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
樋口 京子 岐阜大学, 医学部, 講師 (30249049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久世 淳子 日本福祉大学, 情報社会科学部, 助教授 (50221221)
近藤 克則 日本福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (20298558)
城ヶ端 初子 岐阜大学, 医学部, 教授 (50123253)
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Keywords | 高齢者 / 在宅 / 居所 / 要介護 / 縦断研究 |
Research Abstract |
1.目的 介護保険開始時に要介護認定を在宅で受けた高齢者の要介護度と療養の場の移動について年次変化と、移動(死亡も含めて)に関連する要因を縦断研究で明らかにすることである。 2.平成14年度主に実施した研究計画 (1)要介護高齢者の移動の実態を追跡するために、介護保険前の心理社会的因子を含めたベースラインデータの整理と追跡するための調査票を設計した。 (2)介護保険開始時に要介護認定を在宅で受けた要支援、要介護者で、1年後に要介護度の変化、療養の場の移動があった人を抽出し、それらの関連要因を明らかにした。 3.成果 (1)介護保険1年後の要介護度の変化:対象は、2000年4月1日の時点で、要介護認定を受けていた高齢者458人である。1年後の要介護度の変化は、改善38人(8.3%)、維持252人(55.0%)、悪化98人(21.4%)、死亡70人(15.3%)であった。「改善+不変」群と「悪化+死亡」群間で比較した、「悪化+死亡」群の危険因子は、身の回りの動作、意思疎通の障害が重いことであることが示唆された。痴呆老人生活自立度や、自宅にいた群と施設などに入所していた群間では有意差を認めなかった. (2)療養の場の移動の変化:2000年4月1日の時点で、自宅に居た354人(平均年齢80.3±9.5歳)について居所および死亡について追跡調査を行った。1年後に在宅に留まった人は74%であった。要介護度5,ランクCでは、3人に1人が死亡し、自宅の留まっている者は6割であった。高齢で要介護度・寝たきり度が高いほど入所・死亡が増えるが、痴呆老人生活自立度ではその影響は一様ではなかった。
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