2003 Fiscal Year Annual Research Report
病院看護婦(士)の精神的・身体的健康状態とストレス特性
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14572224
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
正村 啓子 山口大学, 医学部, 教授 (40145339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 美佐江 山口大学, 医学部, 助手 (00335754)
山勢 博彰 山口大学, 医学部, 助教授 (90279357)
市原 清志 山口大学, 医学部, 教授 (10144495)
中尾 富士子 山口大学, 医学部, 助手 (40363113)
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Keywords | 病院看護師 / 職務ストレス認知 / 影響因子 / 環境要因 / 病院規模 |
Research Abstract |
当初予定していた調査項目の量が多く所要時間が長いことから、対象者への倫理的配慮により、調査項目を看護師の職務上のストレス認知に関する質問項目(53項目)、及び人口統計的な調査項目(背景因子)に絞った。そして、本研究の目的を看護師のストレス認知に影響を及ぼす環境因子を明らかにすることに焦点を当てた。調査項目は、Frenchらの開発したThe Expanded Nurse Stress Scale(ENSS:2000)を参考に作成し、調査は、大規模病院(300〜399床)、中規模病院(100〜299床)、小規模病院(99床以下)に勤務する看護師に区分して実施した。各施設の看護部門の責任者に調査への同意を得た後調査紙を送付し、調査対象者には各施設の責任者により説明をし、同意を得た。 有効回答の「全数(三病院統合)」420人、「大規模病院」117人、「中規模病院」202人、及び「小規模病院」101人を分析対象とした。「看護師の職務上のストレス認知」に関する53の質問項目(0〜5点)の総得点を目的変数に、同時に調べた背景因子を説明変数にして、第一段階では、分析対象「全数分析」、第二段階では、「子供の有無」で区分して分析した。特に、「三病院統合」においては説明変数に「病院規模」を加えた。その結果、「年齢」、「職責」、「夜勤」、「部署」、「経験年数」、「通勤距離」、「家族構成」等は、看護師のストレス認知への影響因子であり、「病院規模」も強い影響因子であった(p<0.0001)。この他、「病院規模」別、「子供の有無」別による特徴的な影響因子を明らかにすることができた。今回用いた説明変数により、重回帰係数は0,32〜0,80と高い説明率を認めており、以上の研究成果を論文としてまとめている段階である。中規模病院の分析結果については論文としてすでに発表した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 正村啓子: "臨床実習中の看護学生のストレス認知とそれを規定する日常生活関連要因の検討"山口大学. 52・1,2. 13-20 (2003)
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[Publications] 正村啓子: "中規模病院における看護師の職務ストレス認知に与える環境因子の検討"臨床環境医学. 12・2. 114-121 (2003)
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[Publications] 正村啓子: "境界性人格障害患者が安定を得るまでの看護師のかかわり(その1)"精神科看護. 31・2. 42-51 (2004)
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[Publications] 正村啓子: "境界性人格障害患者が安定を得るまでの看護師のかかわり(その2)"精神科看護. 31・3. 54-58 (2004)
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[Publications] keiko Masamura: "Essential Issues For Excellence In Problem-Solving By Nursing Students During Their Clinical Practice"The Fourth International Interdisciplinary Conference : Advances in Qualitative Methods(in Canada). 3. 137 (2003)
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[Publications] 正村啓子: "看護学生の臨床実習中のストレスについて:効果的な実習環境づくりのために"YU Future of Yamaguchi University. 63. 42-43 (2003)