2003 Fiscal Year Annual Research Report
統合失調症圏障害者の生活の再構築とリカバリー像定立に向けての支援
Project/Area Number |
14572233
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Research Institution | Sapporo medical university |
Principal Investigator |
加藤 欣子 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教授 (10264516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 春樹 藤女子大学, 人間生活学部, 教授 (70295939)
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Keywords | 統合失調症圏精神障害者 / 精神障害者小規模作業所 / リカヴァリー / グループ・スーパーヴィジョン / ケースカンファランス / リハビリテーション / ソーシャルワーカー / エンパワーメント |
Research Abstract |
前年度に引き続き、精神障害者小規模作業所を利用する統合失調症圏障害者の生活の再構築とリカヴァリー像定立に向けた職員の支援可能性とその方法を明らかにすることを意図し、アクション・リサーチを展開した。 本年度は、(1)人間関係対処能力の未熟な複数の利用者間のトラブル解決を当事者のリカヴァリーと社会的規範のdilemmaを越えてどのように支援すべきか、(2)利用者に投与されている薬物のミスマッチに対するソーシャルワーカーの支援のあり方、(3)利用者の日常の具体的な言動や人間関係の結び方などの事実から利用者の社会像をどのように理解するかというソーシャルワーカーの基本的技能の検討がなされた。 月1回のケースカンファランスでスーパーヴィジョンを受けた職員は、利用者のリカヴァリーを支援できる職員としての力と、自分の意見や実践内容を自分の言葉で人に説明する力を獲得したと自己省察した。上記の研究成果を以下の学会で発表した。 (1)加藤欣子,加藤春樹,中村恵見,木下巌,向寛:精神障害者小規模作業所の処遇理念にリカバリー概念を導入する意義.第44回日本社会医学会,2003年7月,京都,(2)加藤春樹,加藤欣子:地域精神障害者支援資源におけるグループスーパーヴィジョン枠組み形成の試み-大学教員の社会的役割-.第44回日本社会医学会,2003年7月,京都,(3)加藤欣子,加藤春樹,中村恵見,木下巌,向寛:精神障害者小規模作業所の理念の明確化と説明責任の意義.第11回日本精神障害者リハビリテーション学会,2003年9月,諌早,(4)木下巌,中村恵見,向寛,加藤春樹,加藤欣子:小規模共同作業所における職員のエンパワメントとリカヴァリー支援の取り組み.第11回日本精神障害者リハビリテーション学会,2003年9月,諌早 また、「精神障害とリハビリテーション」に「精神障害者小規模作業所の理念に『リカヴァリー』を導入する意義」を投稿し受理された。
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