2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14572243
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Research Institution | College of Nursing Art and Science, Hyogo |
Principal Investigator |
坂下 玲子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助教授 (40221999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐村 智子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (50305695)
内布 敦子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (20232861)
加治 秀介 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (90224401)
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Keywords | 看護教育 / 形態機能学 / アクションリサーチ / フォーカスグループインタビュー |
Research Abstract |
看護教育における形態機能学は看護活動の基盤をなし、その理論的根拠を与える重要な科目の一つであるが、実際の看護ケアの展開につながっていかないのが現状である。そこで、本研究では、看護学的視点から形態機能学教育の再構築を行うことを目的とする。本年度は、形態機能学が、実際の臨床の場面での看護の展開につながっていかない要因を検討し、形態機能学の看護学教育での位置付けと役割を明確にすることを目的に1.アクションリサーチの形式をとり大学臨床の多様性のあるメンバーからなる討議会を重ねるとともに、2.実習経験のある学生を対象にフォーカスグループインタビューを行った。1.計5回の討議会の結果、1)形態機能学は看護の展開に役立つ2)形態機能学は看護を展開するのに充分でない3)看護は形態機能学の展開に役立つという項目が出て看護形態機能学は医学と看護の翻訳機の役目をし両者の橋渡しをすることで両者を発展させる可能性が示唆された。内容的にはminimum essentialsと疾病による形態機能の変化を詳細に検討する必要が示された。2.35名の学生を対象としたフォーカスグループインタビューの結果、習得のバリアとして、1)形態機能学の難解さ、2)自己学習の難しさ、3)学習動機が低いことがあげられ、臨床の場面に応用するバリアとして1)知識を統合して考えることが難しい、2)形態機能学は包括的な人の理解につながりにくい、3)現在の形態機能学の知識は臨床で使うには不十分である、4)臨床の現場(場の力の中)で考えることの難しさがあげられた。学生達は1)疾患による形態機能の変化を詳しく知りたいと考え、2)臨床に即した知識を得たいと考えていた。これらを解決する方法として、1)事例を使って形態機能を学ぶ方法、2)知識と実践を繰り返しで学ぶ方法、3)ビデオや解剖実習など視覚・実感的に学ぶ方法が提案された。
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