2004 Fiscal Year Annual Research Report
在宅高齢者の生活環境と生活リズムの関係性の分析-「人間-環境系」の視点から
Project/Area Number |
14572244
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮島 朝子 京都大学, 医学部, 教授 (60115946)
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Keywords | 在宅療養者 / 高齢者 / 生活環境 / 生活リズム / 人間-環境系 / Actiwatch |
Research Abstract |
本研究は、健康レベルの異なる在宅高齢者を対象に生活環境と生活リズムの実態を把握し、それらの関係性を「人間-環境系」の視点から分析することを目的に、平成14年から16年までの3年間にわたって行った。 「在宅療養者」を対象とした調査については、退院による環境移行のもとでの生活リズムの変化を把握することを目的に,兵庫県立R病院を退院した男性3名、女性1名の計4名からデータ収集を行った。しかし,経時的な調査を行えたのは1名に留まった。結論として,居住環境が療養者の行動を制限する場合,療養者はベッド上で過ごす時間が長いこと,介護者の休息空間がなく一日中療養者と生活を共にすると,介護者の疲労と睡眠不足をもたらすこと等が明らかになった。 「在宅中高年者」を対象とした調査については、自立した生活を送っている65歳以上の男女を対象とする予定であったが,例数が少ないこともあり,中年を含む中高年者を対象に調査を行った。その結果,H大学「まちの保健室」に来談した中年層を含む男女27名と,兵庫県下のA町に在住する,睡眠に何らかの問題を抱えている中高年者8名からデータを収集した。前者については年齢層が若いこともあり、生活リズムの上で大きな問題を抱えている対象は見られなかった。後者については,家族の介護をしている人や交代勤務をしている人に不眠や入眠障害が見られ,不規則な睡眠・覚醒リズムを呈していた。これらの対象者は居住環境による行動制限はないが,こたつで寝起きしていたり,寝付くまでベッドに入ってテレビを見ていたりするなど,寝室環境とそこでの過ごし方を見直す必要があると思われた。 3年間の研究を通して,在宅療養者や高齢者を対象に調査をする難しさを改めて認識する結果となった。収集できたデータ数は限られているが,今後それぞれのデータを再度詳細に分析し,誌上発表をしていく予定である。
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Research Products
(1 results)