2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14572255
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Research Institution | JIKEI UNIVERSITY SCHOOL OF MEDICINE |
Principal Investigator |
芳賀 佐和子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50246435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
喜多 加奈子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (60328309)
羽入 千悦子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (50317989)
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Keywords | 看護実践 / フィジカルアセスメント / モニタリング / エンパワーメント |
Research Abstract |
看護におけるフィジカルアセスメントはクライエントの頭から足先までの全身の状態を的確に系統的に把握する技術であり、看護者が行う身体査定である。その目的は身体の構造・機能についての正常・異常を判別し看護実践に活かすことにある。看護者が実践するフィジカルアセスメントの効果を明らかにすることを目的に平成15年度の計画に基づき実施した。 対象はフィジカルアセスメントの教育を受けた成人病棟に勤務する看護師10名である。研究の目的や方法を看護師や患者に説明をし同意を得たのち、参加観察法にて看護場面を収集した。記録用紙に記載された看護場面ごとの「患者の状態」「看護ケアの内容」「患者の反応」から実施されたフィジカルアセスメントの項目を抽出し、さらにアセスメントの意味とケア場面との関連をベナーの看護実践の領域を主軸に分析を行った。その結果、50の看護場面のうち、フィジカルアセスメントの技術として最も多く使われていたのがバイタルサインの測定であり、次に全身の皮膚の視診、関節可動域の視診・触診、呼吸器の視診・触診の順であった。実施されたフィジカルアセスメントの意味とケアとの関連については「診断機能と患者モニタリング機能」のうち「患者の状態から重要な変化を検出し記録する」が最も多く、「問題を予知する:先の見通しを立てる」がそれに次いだ。臨床場面で用いられるフィジカルアセスメントは、患者のモニタリングを通して得られた情報を生活援助のためのケア決定に活かされていることが明らかとなった。
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