2004 Fiscal Year Annual Research Report
地域における子どもの虐待防止を目指したグループ・ミーティングの効果に関する研究
Project/Area Number |
14572258
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
北岡 英子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部・看護学科, 講師 (10249063)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 洋子 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 講師 (90288069)
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Keywords | 子ども / 虐待 / グループミーティング / 効果 / フェイススケール / 育児困難 / 地域 |
Research Abstract |
地域の子どもの虐待防止を目指したグループミーティング(以下、グループ)の効果について明らかにするため、平成16年度は下記の事項を実施した。 1.グループミーティングの効果測定と尺度の再考、対象の実態把握 平成16年度は、グループの効果を測定するための尺度(清水作成、項目:1)子育てにおける対人関係問題領域、2)グループ参加の直接的効果、3)母親・子どものフェイススケール、4)運営方法、5)満足度)を使用し、東京都、埼玉県、愛知県、大阪府の保健所および保健センターの計6機関において、グループミィーテイングに参加した母親のアセスメントおよび評価について調査を実施した。 グループ支援のプログラムおよび期間、対象の背景(子どもの虐待有無・程度)は各機関により多少の違いはあるものの、グループダイナミクスを活用したグループミィーティングに参加することで対象の多くに改善傾向が認められた。特に母親のグループ参加による直接的効果「対処(自己表現・SOSの発信・他者への信頼・資源の活用・家事罪悪感)」の力の改善が顕著に認められ、子どもの虐待予防に有効であることが示唆された。 2.虐待予防のためのグループ支援に求められる能力の検討 前年度、グループ支援に関わる保健師を対象としたフォーカスグループインタビュー調査の結果、抽出されたグループ支援に求められる知識・技術・態度および連携方法、グループ支援と個別支援の関係などについて新たな調査機関の対象(保健師)にヒアリングを重ね、得られた情報の妥当性を検討した。 次年度は、より多くのグループの参加者に対して継続的に調査を実施し尺度の検討を重ねること、グループミィーティングのプログラム内容・方法と効果との関係および支援に求められる専門職の役割・能力について検討し、研究の成果をまとめる予定である。
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