2003 Fiscal Year Annual Research Report
障害児の在宅ケアにおける家族への支援体制強化に関する調査研究
Project/Area Number |
14572273
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
桑田 弘美 岐阜大学, 医学部, 助手 (70324316)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村井 静子 岐阜大学, 医学部, 教授 (10149742)
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Keywords | 障害児 / 在宅ケア / 支援体制 / インタビュー / 小児看護学 |
Research Abstract |
2003年度に入り,引き続き障害児の在宅ケアの実際についてインタビューを行っている。その中で1組の両親が「今までも何も変わらなかったから,話をしても無駄ではないか」と話されたことがあった。その患児は在宅酸素療法を行っていたが,ケアを行っている母親がひと時も子どもから目が離せない状況であることや,肺炎などで入院しても親身になって診てもらえないことの不満,社会資源などはその場所へ出向いて手続きをしなければならないため,情報が入り難く,利用し難いことを訴えていた。また,ある筋疾患患児の両親は,患児の病状が進行して車椅子生活となり,今の生活を楽しませてあげたいと願っているにもかかわらず,医療側と家族側との思いが一致せず不安を抱えていた。両親は子どものために長期間援助をするという役割を受け入れるが,在宅ケアの困難さを経験するほどに葛藤する。こうした子どもの在宅ケアは医療や福祉,教育での多くの職種や部門との連携の上に成り立つ。子どもの状況は多様であるため,その子どもの生活の困難さによって支援方法を考え,患児・家族のQOLを高める援助が必要であると思われた。 これらの結果は,国内外の学会で実態を発表した。10月には,アイスランド共和国レイキャビクで開催されたThe Third Nordic Conference of NoSB, Children of Today : Care Without Wallsで母親が在宅でどのように子どもの障害を認識したかということを発表したが,日本での障害児に対する在宅ケアのサポートについて関心が寄せられた。 インタビューで問題と思われたことは,小児科医が毎月行っているカンファレンスに参加して現状を訴え,解決方法を考えている。医師にとっても貴重な情報であり,今後の医学教育にも生かしたいということであった。家族とは,その後も関わりをもっているが,支援の方向性が見えてきている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 桑田弘美, 村井静子, 三牧孝至: "小児の在宅ケアにおける看護師の役割-母親へのインタビュー結果からの考察-"岐阜大学教育学部治療教育研究紀要. 25. 39-46 (2003)
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[Publications] 桑田弘美, 村井静子, 三牧孝至: "てんかん患児の学校生活-退院後の学校適応に向けた援助-"岐阜大学教育学部治療教育研究紀要. 25. 47-52 (2003)
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[Publications] Hiromi Kuwata, Shizuko Murai: "How do mothers accept the handicapped children at home?"The Third Nordic Conference of NoSB Program and Abstracts. 22 (2003)
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[Publications] 桑田弘美, 村井静子, 黒田久子, 栗本淳子, 高橋妙子, 桂トシエ: "障害児の在宅ケアにおける家族への支援体制強化に関する調査研究I -重症心身障害児の母親の在宅ケアの実際-"第34回日本看護学会抄録集-地域看護-. 61 (2003)
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[Publications] 桑田弘美, 村井静子, 三牧孝至: "在宅障害児の母親の障害受容の実際"日本特殊教育学会第41回大会抄録. 749 (2003)
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[Publications] 桑田弘美, 村井静子: "難病の子を持つ親の在宅療養における援助についての意識"第8回日本看護研究学会東海地方会学術集会. 35 (2004)