2002 Fiscal Year Annual Research Report
ステロイド剤服用中の子どもおよび家族の生活行動とニーズに関する研究
Project/Area Number |
14572277
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Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
堀井 理司 島根医科大学, 医学部, 助教授 (10243255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠柄 みどり 島根医科大学, 医学部, 助手 (00335564)
大村 典子 島根医科大学, 医学部, 助手 (80325050)
光岡 攝子 島根医科大学, 医学部, 教授 (20105307)
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Keywords | ステロイド剤 / 子ども / 生活行動 / ニーズ |
Research Abstract |
本研究の目的は、ステロイド剤を内服している子どもやその家族の生活行動(生活の実態)およびニーズを調査し、医療の視点だけでなく地域全体での対応策を視野に入れ、その子どもや家族がより主体的にいきいきと生活を送れるための支援方法の検討に資することにある。 そのため、本年度は第1段階として、特に生活者の視点からより実態が把握できることを主眼とし、医療機関を窓口とせず、教育(保育)機関を通じ調査対象を抽出することとした。そして、ステロイド剤を内服する子どもや家族、彼らをサポートしている小中学校養護教諭・学級担任などを対象に半構成質問項目に沿って面接調査を行うこととした。 まず、子どもと家族の生活行動の実態やニーズを探るための、子どもとその家族を対象とした面接調査項目(半構成)を、以下の通り作成した。その内容は、使用しているステロイド剤の種類、開始時期、使用量、副作用の有無や症状、薬の管理や服薬のされ方を問うたうえで、1)ステロイド剤の服用に当たって、医師・看護師から説明されている内容、2)その説明を聞いた時、理解の程度や思ったこと、3)実際に薬を服用し始めてから、改めて医療者側から薬に関しての説明を聞いたり、または医療者側に質問(相談)したこと、4)服用していることによって、日常生活上制限されていること、気をつけていること、不便に感じていること、5)日常生活上の不便さや制限などに対する対処の状況、6)その日常生活上の制限に対する対処法について、医療者側からアドバイスや情報提供の具体性、7)学校生活や友人関係で困ったこと、また、学校側に伝えている病気や内服に関する内容、8)服用に対する受け止め方や、医療者や学校(地域社会)に対する意見や希望することとした。 しかし、調査対象者を抽出する方策として、某小中学校の養護教諭と接点をもち、対象となる子どもを探ったが、該当する対象を抽出するまでには至らなかった。その理由として、養護教諭(学校側)には病名は告げられているものの、使用している薬物の種類まで伝えられていないの実情があげられた。 従って、現在、"ステロイドを内服している子ども"が所属する患者の会等を通して研究対象者を抽出する方策を試みているところである。
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