2003 Fiscal Year Annual Research Report
ステロイド剤服用中の子どもおよび家族の生活行動とニーズに関する研究
Project/Area Number |
14572277
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Research Institution | Osaka Prefectual College of Nursing |
Principal Investigator |
堀井 理司 大阪府立看護大学, 看護学部, 教授 (10243255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹柄 みどり 島根大学, 医学部, 助手 (00335564)
大村 典子 島根大学, 医学部, 講師 (80325050)
光岡 摂子 島根大学, 医学部, 教授 (20105307)
桑名 行雄 大阪府立看護大学, 看護学部, 教授 (90258848)
土居 洋子 大阪府立看護大学, 看護学部, 教授 (70217610)
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Keywords | ステロイド剤 / 子ども / 生活行動 / ニーズ |
Research Abstract |
ステロイド剤を内服している子どもやその家族の生活行動およびニーズを探るため、本年度は(1)ネフローゼ症候群の既往のある子どもの所属する患者の会を通して研究対象者を抽出してもらい、同意の得られた7事例に対して昨年度作成した面接調査項目(半構成)に沿って面接調査を行った。さらに、(2)米国のA病院においてステロイド剤を内服しているネフローゼ症候群の子どもやその家族のニーズをどのように捉えた関わりがもたれているか外来の看護師に面接調査を行った。 その結果、(1)における面接時の対象の背景として、ステロイド内服中が1例、免疫抑制剤内服中が1例であった。また、全例において原疾患は軽快していたが、1例は面接1週間前の遠足直後より蛋白尿がみられていた。入院中および退院するに当たり、ステロイド剤服用に関し副作用や生活の過ごし方についての説明は全般的に医師から行われており、看護師からは少なかった。また、退院後の生活の状況として、感染症流行時は学校や幼稚園を休むものが多く、免疫抑制剤の内服中の事例では含嚇、手洗い、人混みでのマスク着用の徹底、ステロイド内服中の事例では手洗い程度で、マスクを着用せず玩具店まで外出し水痘に罹患していた。内服中止の1例において調査時にも手洗い、マスク着用が徹底されていた。概ね学校と家庭との連携ができていると考えられるが、1例においては骨粗髭症が一因と考えられる学校での圧迫骨折に至る事故を経験していた。また、心配なこととして多くの家族は特に低身長をあげていた。 一方、(2)において、A病院ではネフローゼ症候群の子どもに対し、ステロイドによる治療が中心で、食事・安静療法を併用する日本の方針との違いがみられたが、看護師によるパンフレットを用いたステロイドの副作用を含めた退院後の生活指導が必ず行われており、とりわけ感染予防に対し手洗いの重要性を強調し、行動制限はされておらず、その後の日常生活上、特に問題は生じていなとのことであった。
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