2002 Fiscal Year Annual Research Report
介護施設利用高齢者の終末期ケア向上をめざした看護職への看護支援モデル構築の研究
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14572291
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
奥野 茂代 長野県看護大学, 看護学部, 老年看護学教授 (90295543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 真弓 長野県看護大学, 看護学部, 老年看護学講師 (20336621)
池田 紀子 長野県看護大学, 看護学部, 看護教育学教授 (70281251)
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Keywords | 介護施設利用高齢者 / 終末期ケア / 看護支援モデル / 看護職 / 死生観 / 看護カウンセリング |
Research Abstract |
本研究の目的は、介護施設に暮らす高齢者の終末期ケアの質の向上をめざし、看護職のケア能力の発展を図る看護支援モデルを構築し実証する、ことである。このために目標は、(1)介護施設高齢者の終末期ケアの看護活動の実状、ニーズを把握する、(2)海外において高齢者の終末期ケア、ケアシステムについて把握する、(3)前述の目標(1)(2)から看護職者をサポートする「看護支援モデル」を構築・開発する、を設定した。研究計画の実施にあたっては、長野県看護大学倫理委員会の審査を受けた。平成14年度は、以下を実施した。 目標(1)の調査は、長野県の226介護施設の看護職924人を対象に10月に郵送・留め置き法で、7領域の項目について行われた。回収数・率は、431人(46.7%)で女性98.8%,男性1.2%、平均年齢が女性44.4(SD8.8)歳,男性38.0(SD12.2)歳であった。回答者の主な課題は、(1)終末期ケアで「大切に思うこと」と「実践していること」にズレがある、(2)「死」を語ることをタブー視する風土がある、(3)職種間の連携が充分でない、(4)研修ニーズが高いが、研修の機会が少ない、であった。 目標(2)の「豪州における視察研修」は、アデレード市の5施設を平成15年1月に訪問し(1)老人ホームおよび在宅における終末期ケア、ケアシステムの現状(2)老人ホームにおける看護管理、看護機能と役割の現状、について情報収集した。 目標(3)は、目標(1)(2)の結果を基に「看護支援モデル」の一つとしワークショップを開催した。日時は、平成15年3月1日(土)で、内容は(1)アンケート調査結果概要、(2)終末期ケアのありかた、(3)南豪州における高齢者の終末期ケア、(4)グループでの話し合いであった。参加者は、(1)の調査対象者の78人であった。参加者は、孤立・孤軍奮闘していたが今後のケアへの意欲が高まった、今後も研修を継続して欲しいとの要望が多くだされた。
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