2003 Fiscal Year Annual Research Report
脳卒中後遺症としてのしびれや痛みに対する対処の様相
Project/Area Number |
14572295
|
Research Institution | OSAKA PREFECTURE COLLEGE OF NURSING |
Principal Investigator |
登喜 和江 大阪府立看護大学, 看護学部, 講師 (00326315)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 輝美 大阪府立看護大学, 看護学部, 助手 (50326287)
山下 裕紀 神戸市看護大学, 看護学部, 助手 (40326319)
高田 早苗 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (50226784)
和田 恵美子 大阪府立看護大学, 看護学部, 助手 (70293818)
前川 泰子 大阪府立看護大学, 看護学部, 助手 (60353033)
|
Keywords | 脳卒中 / 痛み / しびれ / 日常生活 / 対処 |
Research Abstract |
「脳卒中後遺症としてのしびれや痛みに対する対処の様相を明らかにする」ことを目的に、平成14年度に引き続き、兵庫県・大阪府下の脳卒中患者会を中心に質的データ収集を行い、計25名の協力を得、研究者間での分析を終え、その成果については看護科学学会に投稿準備中である。また、10名の協力が得られた段階で、第34回日本看護学会(成人看護II:和歌山)で2編の発表を行った。 15年度計画していた、アンケート調査については、質的デーから見出されたサブカテゴリー・コードを中心に項目を作成し、脳神経外科医を交えて検討した。さらに、アンケートの信頼性を確保するために大阪府下の脳神経外科病院に通院中の脳卒中患者40名に依頼し予備的調査を行なった。回答の得られた27名の結果を研究者間でさらに検討を加え質問項目の調整などを行った後、全国脳卒中者連合会に所属する患者会に研究協力を依頼した。協力の承諾が得られた24団体と個別会員の計1,379名にアンケートを郵送で依頼すると共に近畿地区の患者会で33名に対して聞き取り調査を行い、3月末で計713名の回答を得ることができた。現在分析を進めている段階であり、平成16年の看護系学会での発表および投稿予定である。 質的研究で得られた内容は、しびれ・痛みの性質には「しびれ・痛みの表現」「しびれ・痛みの強まるとき」「しびれ・痛みの弱まるとき」「しびれ・痛みに伴う感覚異常」の4カテゴリーと33のサブカテゴリー、医療者の対応には、「見通しの説明」「対処の助言」「訴えへの態度」の3カテゴリーと5サブカテゴリー、受けとめには、「見通し」「思い」「言い聞かせ」の3カテゴリーと8サブカテゴリー、日常生活への影響には、「生活動作への影響」「社会生活への影響」「心理面への影響」の3カテゴリーと14サブカテゴリー、しびれ・痛みへの対処には、「身体性そのものへの対応」「身体との付き合い」「道具世界との協調」「周囲との付き合い」「自分と向き合う」の5カテゴリーと16サブカテゴリーが見出された。
|