2003 Fiscal Year Annual Research Report
周辺地域における科学研究活動の史的研究―19世紀後半から20世紀初頭のロシア化学会
Project/Area Number |
14580002
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
梶 雅範 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (00211839)
|
Keywords | ロシア / 化学会 / メンデレーエフ / ヴェルナツキー / 19世紀 / 20世紀 / 周期律 / 地球化学 |
Research Abstract |
ロシア化学会誌の例会議事録の整理を進め、メンデレーエフの周期律発見と受容に関する論文を投稿した。さらにいくつかの国際会議や国際シンポジウムで、ロシア化学史に関する発表を行った。すなわち、7月14日から20日にかけてカナダのアルバート州のバンフ周辺で開かれた周期律に関する第2回Harry Wiener国際記念会議に出席して、メンデレーエフの周期律発見とその初期の受容について発表した。続いて9月3日から7日にかけてハンガリーのブダペストで開かれた第四回化学史国際会議で、ヴェルナツキーと地球化学の日本への導入に関する発表をした。帰路モスクワに立ち寄り、約一週間、科学アカデミー文書館でヴェルナツキー文書を調査した。3月14日から再び一週間、同文書館でヴェルナツキー文書の調査を行い、とくにヴェルナツキー宛の日本人研究者の書簡の解読を行った。そのあと、モスクワとサンクト・ペテルブルクの科学アカデミー科学史技術史研究所で開かれた「戦争と科学」に関する国際シンポジウムに参加して、ヴェルナツキーとソ連における核開発の立ち上がりについて報告した。同時に、メンデレーエフ名称ロシア化学技術大学でメンデレーエフと日本の関係について講演した。国内でも、6月に金沢で開かれた化学史学会の年会・研究発表会でアメリカのロシア科学史研究者のMichael Gordin氏と共同でロシア化学史に関する小セッションを組織して発表した。
|
Research Products
(1 results)