2005 Fiscal Year Annual Research Report
周縁地域における科学研究活動の史的研究 19世紀後半から20世紀初頭のロシア化学
Project/Area Number |
14580002
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
梶 雅範 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (00211839)
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Keywords | 科学史 / ロシア / 化学会 / メンデレーエフ / ヴェルナツキー / イパーチエフ |
Research Abstract |
日本学術振興会による特定国派遣研究者に選ばれたので、半年間、モスクワで研修を行いながら、モスクワとサンクト・ペテルブルクの文書館で関係資料を収集することができた。とくに、モスクワの国立軍事史文書館と科学アカデミー文書館サンクト・ペテルブルク支所でイパーチエフ関係の史料、モスクワの科学アカデミー文書館でヴェルナツキー関係の史料、科学アカデミー文書館サンクト・ペテルベルグ支所でロシア化学会関係の史料、サンクト・ペテルブルグ大学付属メンデレーエフ博物館・文書館でメンデレーエフ関係の史料をさらに蒐集することができ、ロシア化学会誌の欠号を含め、化学会関係の必要な史料はほとんど集めることができた。とくにヴェルナツキーやイパーチエフなど1860年代生まれの第二世代の史料を蒐集することができた。 ロシア化学会について、その創立(1868)から再編(1931)までの基本的なデータは集めることができたので、現在データの分析をしながら最終的なまとめ作業を行っている。 9月のポルトガルのリスボンで開かれた国際化学史学会のワークショップで19世紀のロシア化学会について、アメリカならびにロシアの研究者とともに共同発表を行った。現在、ヨーロッパの化学会の比較史に関する論集への掲載論文を仕上げている。関連して、ロシアでメンデレーエフと日本とのつながりについて発表をする機会が何回もあり、報告論文を複数寄稿し、発行された。
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Research Products
(3 results)