2003 Fiscal Year Annual Research Report
自転車エルゴメータを用いたトレーニング・運動処方プログラムのソフト開発とIT活用
Project/Area Number |
14580034
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
若吉 浩二 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (30191729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 和彦 コンビウェルネス(株), 開発部, 研究員
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Keywords | 自転車エルゴメータ / 間欠的運動 / 間欠的運動疲労性閾値 / 心拍数 / 血中乳酸濃度 / 至適休息時間 |
Research Abstract |
本年度は、Critical power (Pcri)の概念を、自転車エルゴメータを用いた間欠的運動に応用し、理論上、疲労困憊に至ることなく運動の繰り返しが可能な最大レベルの平均発揮パワーとしての間欠的運動疲労性閾値を決定し、理論上、疲労困憊に至ることのない休息時間を推定する。さらに3段階の運動強度を設定し、それぞれの運動強度において推定された休息時間を実際に用いて間欠的運動を行う。その時の生理的データより推定された休息時間の妥当性を検証し、間欠的なトレーニングを行う際の運動強度と休息時間の組合せを簡便的に決定するための指標とすることを目的とした。以下、結果を求める。 1)間欠的運動における最大仕事量と最大持続時間との間には、高い正の相関関係がみられ、その回帰式は著しく直線関係にあることが判明した。このことからPcriの概念が間欠的運動へ応用可能であることが示唆された。 2)運動強度115%Pcriおよび130Pcriにおいて、間欠的運動疲労性閾値より推定した疲労困憊に至ることなく、運動の繰り返しが可能な休息時間は、心拍数や血中乳酸濃度などの生理的パラメータからみて妥当であると示唆された。 3)運動強度145%Pcriにおいては、運動強度が高いため、血中乳酸の酸化的除去や、無酸素性エネルギーの再合成に、より長い休息時間が必要となるため、間欠的運動疲労性閾値から推定された運動の繰り返しが可能な休息時間では不十分であることが判明した。 4)よって、運動強度115%Pcriおよび130%Pcriの場合、間欠的運動疲労性閾値から推定された繰り返し可能な至適休息時間は、平均18秒と27秒となった。つまり、30秒運動で運動強度115%Pcriおよび130%Pcriに設定した場合、至適休息時間は18秒と27秒となる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kohji Wakayoshi, Futoshi Ogita: "determination and validity of interval swim critical velocity in 50m interval training"Biomechanics and Medicine in Swimming. IX. 475-480 (2003)
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[Publications] Teruo Nomura, Kohji Wakayoshi, 他: "Applying an exponential model to front crawl stroke analysis"Biomechanics and Medicine in Swimming. IX. 151-155 (2003)
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[Publications] Keisuke Okuno, Yasushi Ikuta, Kohji Wakayoshi, 他: "Stroke characteristics of world class male swimmers in free style events of the 9th Fina World Swimming Championships 2001 Fukuoka"Biomechanics and Medicine in Swimming. IX. 157-161 (2003)
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[Publications] Yasushi Ikuta, Hideki Takagi, Kohji Wakayoshi, 他: "A comparison or finalists to semi-finalists in the 50m swimming events at the 9th Fina World Swimming Championships Fukuoka 2001"Biomechanics and Medicine in Swimming. IX. 283-287 (2003)
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[Publications] Futoshi Ogita, Koji Wakayoshi 他: "Metabolic profile during exhaustive arm stroke, leg kick and whole body swimming lasting 15 s to 10 min"Biomechanics and Medicine in Swimming. IX. 361-366 (2003)
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[Publications] "球技系スポーツ選手のための血中乳酸カーブテスト法の開発と持久的トレーニングへの応用"デサントスポーツ科学. 24. 177-184 (2003)