2003 Fiscal Year Annual Research Report
20世紀初頭のイギリスにおける学校体育制度に関する歴史的研究
Project/Area Number |
14580039
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
榊原 浩晃 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (50255220)
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Keywords | 20世紀初頭イギリス / 体育授業 / 課外ゲーム活動 / 学校体育 |
Research Abstract |
本研究は,20世紀初頭のイギリスにおける学校体育制度の歴史的意義を明らかにすることを目的として研究に着手した。政策主体としての教育院(Board of Education)が体育授業の必修を具体化する19世紀末から20世紀初頭に至るまでを研究の時代対象とした。具体的に第1に,15年度において,これまで体育史研究では研究対象とされなかったブライス委員会報告書(Gt.Brit.,report of the Royal Commission on Secondary Education)を吟味し,当該教育機関の体育施設の有無,その規模,課外ゲーム活動,体育授業の状況を基金立学校,共同出資立学校,上級初等学校別に査定した。そして,このことが20世紀初頭の初等・中等教育における体育授業や課外ゲーム活動の進展につながることを歴史的文脈として理解した。第2に,20世紀初頭の学校体育制度の内容として,体育授業必修化に関する教育院の政策決定の動向,初等・中等学校での学校時間内にゲーム活動実施を認可する経緯,初等・中等学校別の学校運動場設置基準の策定経緯を吟味するために,英国議会議事録(Hansard Parliamentary debates)に所収の学校体育関連議事を収集し,その整理を行った。これらの作業によって,次年度に以下の4つの事柄を明らかにすることができる見通しを得ることができた。 1 1905年の初等学校における課外ゲーム活動実施を認可する政策策定 2 身体退化に関する王立委員会における体育授業や課外ゲーム活動の位置づけ 3 1918年のEvening Play Centre運用規則制定の経緯 4 1922年ゲーム教材指導冊子(Suggestions in regard to games)発行による体育授業でのゲーム活動
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Research Products
(1 results)