2003 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄県における児童・生徒の体力と心理的関連要因に関する縦断的研究
Project/Area Number |
14580047
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
小橋川 久光 琉球大学, 教育学部, 教授 (30044928)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮城 政也 沖縄県立看護大学, 看護学部, 講師 (80316215)
高倉 実 琉球大学, 医学部, 助教授 (70163186)
小林 稔 琉球大学, 教育学部, 助教授 (70336353)
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Keywords | 体力 / メンタルヘルス / 児童・生徒 / ライフスタイル / 縦断的 / 運動意欲 / 変化 |
Research Abstract |
沖縄県における児童・生徒の体力とライフスタイルを含めた心理的要因との関連を縦断的に検討するため、第2年次目である本年度(平成15年度)は、中学1年生約1800名を対象(昨年度からの実施者約900名)として新体力テストを実施するとともに「ライフスタイル調査」「メンタルヘルステスト」「体育授業における対処行動能力調査」のデータ収集を行った。本年度のデータに関する横断的解析については現在整理・分析中であるが、「ライフスタイル調査」「メンタルヘルステスト」「運動意欲テスト」に関しては、一部体力との関連性を検討するため、予備調査時(平成13年度)とほぼ1年後(平成14年度)のデータを重ねあわせ、1年間という短期ではあるが縦断的な分析を施した。縦断的な視点による体力とライフスタイルの関連性を検討するため、ライフスタイルはベースライン時から追跡調査時にかけて好ましい習慣を維持した群、好ましくない習慣を維持した群、好ましい習慣に改善した群、好ましくない習慣に悪化した群の4パターンに分けるとともに、体力合計点は1年間の変化量を算出した。統計解析は、体力合計点変化量を従属変数、ライフスタイル変化パターンを独立変数とした共分散分析を行った。その結果、男女の放課後の運動時間の変化と男子の朝食摂取の変化のみが体力変化と関連したにすぎず、睡眠時間、テレビゲーム、習い事などの生活習慣の変化は体力変化に影響を及ぼしていなかった。さらに、好ましい放課後の運動習慣を維持している児童は、元々体力レベルが高いだけでなく、その増加量も大きいのに対して、運動しない習慣を維持している児童は、元々体力レベルが低くその増加レベルが小さいということが示唆された。 次年度は体力の変化と他の心理的関連要因との縦断的関係について検討するため、これまで得たデータから上記と同様の分析を行い、1年間のみでなく2年間における縦断的な視点も含め、体力と運動意欲、体力とメンタルヘルス、体力と体育授業における対処行動能力の関連性について検証し、論文や報告書としてまとめる予定である。
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Research Products
(2 results)