2004 Fiscal Year Annual Research Report
教育形態の違い(統合教育と分離教育)が聴覚障害者の体力や運動能力に与える影響
Project/Area Number |
14580072
|
Research Institution | Tsukuba College of Technology |
Principal Investigator |
及川 力 国立大学法人筑波技術短期大学, 障害者高等教育センター(障害者基礎教育部門), 教授 (60213609)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 有紀 国立大学法人筑波技術短期大学, 助手 (30389720)
齊藤 まゆみ 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (00223339)
稲垣 敦 大分県立看護科学大学, 健康運動学講座, 助教授 (00223214)
|
Keywords | 聴覚障害者 / 体力・運動能力 / 教育形態の違い / 総合教育 / 分離教育 |
Research Abstract |
全国の聾学校中学部90校及び難聴学級を設置している通常の中学校191校、また同じく聾学校高等部69校及び、「全国難聴児を持つ親の会」34支部に調査票を送り、在籍(あるいは所属)している聴覚障害生徒の形態(身長、体重)、聴力(良耳平均聴力レベル)、体力(握力、上体起こし、長座体前屈、反復横とび、20mシャトルランあるいは持久走)、運動能力(50m走、立ち幅とび、ハンドボール投げ)、運動実施状況及び在籍している各学校における体育の年間授業時間数について回答を求めた。それぞれの項目毎に、性別、年齢別、聾学校に在籍する聴覚障害生徒(以下、聾学校群)と通常校に在籍する聴覚障害生徒(以下、通常校群)に分け、調査項目別に平均値の群間の差異を検討した(マンホイットニーのUテスト、有意水準は5%未満)。 その結果、13歳男子で2項目(20mシャトルラン及び持久走)、14歳女子で5項目(長座体前屈、持久走、50m走、立ち幅とび及び合計点)、15歳男子で4項目(体重、上体反らし、長座体前屈及び立ち幅とび)、16歳男子で1項目(50m走)、有意な差が認められた。このすべてにおいて、通常校群の成績が聾学校群を上回っていた。また、12、14、17歳男子、12、13、15〜17歳女子では全項目において全く有意差が認められなかった。 同時に調査した体育の年間授業時数は中学、高校とも差はなく、また、運動部・クラブの加入割合でも、男子の14歳でのみ聾学校群が有意に高率であったが,他は差がなかった。特に14歳女子及び15歳男子でこのような差が生じたかについては明らかにできなかった。
|
Research Products
(6 results)