2002 Fiscal Year Annual Research Report
持続可能な社会のためのライフスタイルの構築-家計消費単位とCO_2排出単位の算出-
Project/Area Number |
14580115
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
大藪 千穂 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (10262742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉原 利治 岐阜大学, 教育学部, 教授 (70092939)
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Keywords | 持続可能な社会 / ライフスタイル / 家計消費単位 / CO_2排出単位 |
Research Abstract |
これまで、家計分析の分野に於いては、家計消費を中心とした分析をおこない、それによって国民の現状を明らかにし、豊かな生活を築くための種々の施策が検討されてきた。家計消費から一人の人間の消費量を単位化して、最低生活費の算定の基礎となる「消費単位」を算出する試みもその一つといえる。しかしながら、現在我々が直面しているのは、環境的視野を含めた豊かさや生活設計の重要性である。21世紀を持続可能な社会にするためには、経済面のみならず、環境問題の解決が必要である。そして環境問題の解決の中でも、地球温暖化は早急な解決策が必要な事項の一つであり、その主原因と考えられるCO_2排出量のコントロールが必須と考えられる。家庭のような小規模システムにおける消費活動からもCO_2は排出されており、その排出量も大きい。しかし、削減目標達成のために、家庭のライフスタイルを変化させるのは容易でない。 本研究では、これまで家計消費から「消費単位」を算出してきた実績を生かして、家計消費データと環境分析用産業連関表を用いて、新しく「CO_2排出単位」を算出し、これを用いて、世帯類型別のCO_2排出量を算出することを目的としている。この「CO_2排出単位」を用いれば、各家庭は自己のライフスタイルに応じた家計消費にともなうCO_2排出量を知ることができ、持続可能な社会のためのライフスタイルを実現するために必要な削減値を達成することが可能となる。本研究の方法としては、家計データとして、1984年度の大阪府の「全国消費実態調査」の個票データを用いて、家計に関する世帯類型別のデータファイルを作成した。次に、家計消費に基づいたCO_2排出量の算出データを、環境分析用産業連関表を用いて算出した。,そして、世帯類型別CO_2排出量を算出し、ライフスタイル別の家計消費にともなうCO_2排出量を算出し、これにもとづいて夫婦世帯を1.00として、子供が増えるごとに増加する二酸化炭素量を計算し、子供の人数別の「CO_2排出単位」を算出した。
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Research Products
(1 results)