2002 Fiscal Year Annual Research Report
住宅室内環境要因の総合的デザインによる省エネルギー対策の検討
Project/Area Number |
14580123
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
松原 斎樹 京都府立大学, 人間環境学部, 教授 (80165860)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合掌 顕 岐阜大学, 地域科学部, 助手 (40303490)
藏澄 美仁 京都府立大学, 人間環境学部, 助教授 (70244291)
下村 孝 京都府立大学, 人間環境学部, 教授 (10140188)
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Keywords | 住宅 / 省エネルギー / 熱帯環境 / 色彩 / 環境音 / 複合環境 |
Research Abstract |
今年度は、文献サーベイと夏期実験および冬期実験を行った。文献に関しては、造園学会の文献を新たに検索した。 夏期実験は、4段階の温熱環境条件を設定し、視覚刺激は、植物の有無の2種類、暖色、無彩色、寒色の3種類、聴覚刺激は「風鈴の音」の有無2種類を設定した。視覚・聴覚刺激の提示時間は70秒とした。室内の印象評価は11組の形容詞対によるSD法による評価、7段階尺度による温冷感、温熱的快適感の評価などである。夏期実験の結果に関しては、以下のことが明らかにされた。温熱的な評価に関して「温冷感」「温熱的快適感」に加えSD法評定の「暖かい-涼しい」「暑い-冷たい」「汗ばむような-肌寒い」「暑い-寒い」「温熱的快適感」のいずれにおいても温度のみならず、色彩が有意な影響を示した。室温の27℃と29℃の間で、温熱的な評価に関して有意に差が認められない部分もあり、本研究の目的とする色彩などによる省エネルギー対策の可能性を示唆するものであると考えられる。また、「風鈴の音」の提示により室内の印象と「温冷感」はより涼しい側、また「快適感」はより快適側に評価された。この傾向は、暖色や寒色よりも無彩色の場合により顕著に見られた。 冬期実験は、夏期実験とは異なる設定で、色彩は暖色、寒色の2種類、温熱環境条件は5段階とした。冬期実験については、実験を終了し、現在データ入力作業を遂行中である。 今年度は研究発表ができなかったので、次年度以後行う予定である。
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