2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14580141
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
加藤 みゆき 香川大学, 教育学部, 教授 (70112654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 芳伸 北海道立衛生研究所, 感染症センター・生物科学部, 遺伝子工学科長
大森 正司 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (80074920)
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Keywords | 茶 / AFLP / 風味成分 / DNA / SPME |
Research Abstract |
本年度は、茶の香気成分の分析方法として確立したSPME (Solid phase micro extraction)を用いて、ミャンマーの竹筒茶の分析を行った。その結果、低沸点化合物ならびにカロチノイドの加熱分解物のヨノンの生成が認められた。また、製造工程中に竹筒を燻す事による煙成分としてフェノール類が増加することが明らかとなった。また、竹筒茶の風味成分としては、カテキンの分解物としてカテキンのエピメル化物の損材が明らかとなり、(-)-ガロカテキン-3-ガレート、(-)-ガロカテキン、(-)-カテキン-3-ガレートが新たに生成していることが認められた。 一方、茶DNAに関しては、タイにおける茶葉として北タイを中心に収集を行った。その結果タイには2種類の後発酵茶ミヤンの存在が明らかとなった。1つは、チェンマイ近郊のミヤンの製造方法である。この方法は、従来からのカムを用いた方法であった。一方北タイのナン県においては、これとは異なった製造方法を行っていることが明らかとなった。それはラオスにおけるミヤンの製造方法と同じである。カムを作らず茶葉をそのまま竹の紐でくくった方法で壷や瓶に漬け込む方法を用いていた。また、チェンライ近郊には、台湾式のウーロン茶を製造している地域が存在していた。これらの茶DNAについて、Ribulose bisphosphate carboxylase large subunit (rbcL)を用いて解析した結果チェンライ近郊の茶は、Camellia sinensis var. sinensisであった。しかし、他の地域はCamellia sinensis var. assamicaのパターンを示していた。一部チェンマイ近郊の村ではACタイプを示す茶の存在が明らかとなった。これらのタイプで茶の製造をしていることは非常に希であった。 昨年、紅茶用品種を用いてAFLPで解析した結果、品種特性が明らかとなったために、本年度は日本の緑茶用品種31種を用いてその品種特性を明らかとした。その結果、EcoR I- ACA/MseI-CTGにより識別が可能となった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yoshinobu Katoh, Miyuki Katoh, Yoshiyuki Takeda, Masashi Omori: "Genetic diversity within cultivated teas based on nucleotide sequence comparison of ribosomal RNA maturase in chloroplast DNA"Euphytica. 134・3. 287-295 (2003)
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[Publications] 加藤 みゆき: "茶の昔と今"伝統食品の研究. 25. 7-16 (2003)
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[Publications] 加藤 みゆき: "遺伝子レベルの日本茶解析による新知見"茶文化学術雑誌 茶の文化. 3. 75-79 (2003)