2002 Fiscal Year Annual Research Report
口腔咀嚼時の食品からの香気成分の動的拡散量と人が感じる香気強度
Project/Area Number |
14580164
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Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
小竹 佐知子 日本獣医畜産大学, 獣医畜産学部, 助教授 (60233540)
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Keywords | 香気成分 / 香気放散 |
Research Abstract |
油相体積分率(φ)が0.3の粘稠性エマルションモデル試料(ミグリオル油脂、キサンタンガム、ジャガイモデンプン、ツゥエイン60を使用)を調製し、Propyonaldehyde、ethylacetate、diacetyl、2-heptanone、2-methyl-1-Butanol、3-hydrocy-2-butanone、acetic acidの7種の香気成分を一般的な加工食品に含まれている香気成分の例として添加した。口腔蒸気補集器ユニットは、マウスピース部、冷却部、香気吸着用テナックスチューブ(2,6-diphenyl-p-phenylene oxide、35/60mesh)、吸引ポンプにより構成されており、パネルの座る椅子の高さ、ユニットの支柱の高さを自由に調整することができるものである。脱イオン水により充分にうがいをしたパネル(10名、男:女=1:1)が各試料5.0g(直前まで15℃にて保存)を口に含むと同時に口腔内蒸気補集器のマウスピースをパネルの歯と唇の間に装着し、0〜120秒間咀嚼させ、咀嚼終了時に口腔内に分泌した唾液と試料の混合物を吐き出させた。また、各香気成分をそれぞれ1%界面活性剤水溶液および油脂に溶解(20ppm)密閉後、37℃にて30分間インキュべ-ションし、空気相へ移行した香気成分量を測定して、空気-水間の分配係数(Kgw)、空気-油間の分配係数(Kgo)、油-水間の分配係数(Kow)を算出した。口腔内蒸気補集装置により測定した香気放散量はいずれの香気成分の場合も咀嚼時間に伴ってその量が増加していた。最も放散量が多かったのはdiacetylであり、次いでacetic acid、2-methyl-1-butanol、ethyl acetateと続き、残りの3-hydroxy-2-butanone、2-heptanone、Propyonaldehydeの放散量は少なかった。
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