2002 Fiscal Year Annual Research Report
緊張レベルを用いた大型船操縦訓練の効率向上化に関する研究
Project/Area Number |
14580248
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Research Institution | Oshima National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
岩崎 寛希 大島商船高等専門学校, 商船学科, 助教授 (70149970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西本 孝行 (株)中電環境テクノス, 港湾調査研究員
辻 啓介 大島商船高等専門学校, 商船学科, 教授 (50132642)
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Keywords | 大型船操縦訓練 / 赤外線カメラ / 緊張レベル / 訓練の効率向上 |
Research Abstract |
赤外線カメラを用いて大型船操縦訓練時の被験者の緊張を測定できれば、訓練生の操縦習熟度に応じた訓練シナリオの難易度を選択できる。つまり、同訓練シナリオに対して、繰り返し実施しても訓練生の緊張レベルが高い場合、同訓練生にとって難易度が高すぎであると考えられ、何度やっても成功体験が得られず、チャレンジをあきらめてしまうかもしれない。また、訓練生にとってあまりにも簡単なシナリオである場合や、あるいは習熟度が上がった結果、難なくこなせるようになった場合等は、緊張レベルがあがらず飽きていることを示している。 そこで、訓練生の習熟度に応じた難易度にするために、訓練生の訓練シナリオに対する反応である緊張レベルが一種のセンサーとして使えないか、その可能性を本研究では追求する。 今年度得られた知見や観測時の留意点等を箇条書きしてみる。 1.赤外線カメラの映像は、温度が高い部分は白く、低い部分は黒く映る。 2.その映像を画像分析してみると、画素のRGB値の平均値は温度に比例する。 3.赤外線カメラの映像ノイズ除去のため、センサーが定時毎にリセットされてしまう。その対策として、映像視野中に2つの定温点を置き、その2定温点のRGB値の平均値から比例配分で対象点の温度を推定するとした。 4.得られた人の顔付近の表面温度の推移から、指数関数的なモデルにて、0から5の緊張レベルを推定した。 5.操船訓練中の緊張レベルを測定してみると、訓練当初は、終始緊張が続く。シナリオに慣れてくると、要所で緊張し、他は気を抜いているような緊張レベルの時系列となる。さらに、訓練を進めると操船の要所での緊張も減少し、マンネリの様相を呈してくる。そのあたりが、シナリオを一段レベルアップさせるタイミングではないかと考えられる。
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Research Products
(1 results)