2003 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの認知に基づいた経済的見方考え方を育成する社会科経済領域の内容開発
Project/Area Number |
14580254
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
猪瀬 武則 弘前大学, 教育学部, 教授 (40271788)
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Keywords | 経済認知 / 質的調査 / 感情の位置づけ / 実践的意思決定 / ゲーミング・シミュレーション |
Research Abstract |
本研究の目的は、学習者の経済認知に対応した経済プログラムの開発である。従来のプログラム分析に加えて、教科書の事例分析による独自の経済認知研究にもとづいて、経済内容開発を行った。従来のプログラム分析では、米国のヘルバーンの経済教育論とセーラーの実験経済学の成果から経済認知と経済理論の整合性を考察した。教科書の事例分析では、子どもや教師の経済認知の状況を確認するために、従来の数量的調査データに加えて、質的調査手法により「なぜ、そのような答えをしたか」など推論過程をインタビューによって検証した。また経済認知調査・分析に関しては、既になされた二つの調査(経済理解力テストによる調査および教育課程実施状況調査)をもとに、現在の経済理解状況をまとめた。 以上の分析をふまえた有効な経済教育プログラムとして、実践的意思決定能力を育成するプログラムを開発し、実践した。実践的意思決定の原理は二つあり、経済的決定に関して、経済理論、経済的価値に加えて、感情の位相を交えることが第一である。第二に、生活世界と経済学を繋ぐゲーミング・シミュレーションを設定することである。前者は、経済的決定に感情の位置づけが重要であるとする分析の成果に基づき、後者では、子どもの認知を重視した授業過程であるためである。前者では、小学校社会科における構成、後者では、中学校社会科の構成、小学校社会科の構成をそれぞれ二つ開発し、実践した。いずれもその有効性を確認できた。
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Research Products
(2 results)