2002 Fiscal Year Annual Research Report
「総合的な学習の時間」に生きる情報吟味力の指導に関する研究
Project/Area Number |
14580256
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
阿部 昇 秋田大学, 教育文化学部, 助教授 (80323129)
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Keywords | 説明的文章の吟味 / 「総合的な学習の時間」における吟味 / 吟味の方法 / 実践分析の手法 |
Research Abstract |
本研究は、A.国語科における説明的文章の吟味についての指導 B.「A」の指導を「総合的な学習の時間」の「情報吟味」に生かしていくための指導-の在り方を解明していくことを目的としている。 平成14年度は、「A」「B」ともに成果があった。 1.「A」については、埼玉県入間郡三芳町立三芳中学校の高橋喜代治教諭、秋田大学教育文化学部附属小学校の京野真樹教諭などとの共同研究を通じて、国語の授業における説明的文章の吟味についての指導の在り方を追究した。説明的文章教材の優れた点・不十分な点について、多角的に検討をするための方法を明らかにした。たとえば「解釈・推論相互に不整合はないか」「問題提示と解釈・推論との間に不整合はないか」等の方法である。 2.「B」については、「A」と同じ埼玉県入間郡三芳町立三芳中学校の高橋喜代治教諭との共同研究によって、説明的文章教材の吟味を「総合的な学習の時間」の学習に発展させる形の実践を試みた。説明的文章教材を吟味し、それによって見えてきた疑問点を、「総合的な学習の時間」の中でリサーチし解明していくという実践である。指導の工夫によって、中学生でもかなり高度な吟味が可能であることが明らかになった。 この実践構想および実践は、平成12年9月に日本女子大学で開催された日本教育方法学会の課題研究で提案をした。東京大学名誉教授・柴田義松氏、都留文科大学・鶴田清司氏等から高い評価をもらった。 3.上記の「1」および「2」は、ビデオに収録し、詳細に分析検討を行った。それによって、指導方法についての成果と課題が明確になった。また、いくつかの実践分析の手法も明らかになってきた。 4.今後は、上記の成果を発展させ、国語の教材以外の教材-たとえば、社会科の教材や「総合的な学習の時間」で資料として使われる教材などを吟味させていく指導の在り方について、研究を進めていきたい。
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Research Products
(2 results)