2004 Fiscal Year Annual Research Report
医学部、看護学部におけるESP教育の実態と将来像の系統的研究
Project/Area Number |
14580305
|
Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
川越 栄子 神戸市看護大学, 看護学部, 助教授 (80285361)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 盛 神戸大学, 医学部, 教授 (50030911)
園城寺 康子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (50057337)
笹島 茂 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (80301464)
玉巻 欣子 神戸大学, 医学部, 非常勤講師
|
Keywords | 医学部・看護学部英語教育 / ESP Step 1 / ESP Step 2 / ESP Step 3 / 世界で通用する医師・看護師 |
Research Abstract |
平成14・15年度に、全国医学部、看護学部の英語教育実態調査、全国3000人の医師を対象にした英語使用度・英語教育要望調査を実施し、それらを分析した結果から両学部の英語教育について次のような提言を行いたい。 ESP(専門に特化した英語)教育を3種類(ESP Step 1,2,3)に分ける。 (ESP Step 1)日本人、欧米人英語教員が担当し、医学・看護英語の基礎力をつけさせる。教員は専門知識もできうる限り勉強し、ESP教員に徹する必要がある。 (ESP Step 2)(医学部)専門科目担当者が英語教育を担っている大学は全国の医学部の35.8%であった。総合大学においてこの傾向が見られたが、医療系大学・単科の医科大学においても専門分野の教員に診療英会話、論文作成を中心に英語教員では出来ない分野を補完する必要がある。 (看護学部)専門科目の教員が英語教育に携わっているケースは学部レベルではほとんどない。しかし、英語教員では専門知識が少なく、それを補完するために、英語教員と看護の教員が協力して、あるいは大学院生などを活用しながら英語教育に取り組むことは不可欠である。 (ESP Step 3)欧米人の医師、看護師が、スピーチ、プレゼンテーション、医療英会話、英語論文作成を中心に指導するのが望ましいが、このような教員を得るのは難しい。e-learningなどを活用しながら工夫が必要である。医学部では、低学年で医療機関訪問、医学部の講義聴講、医療関係者・医学部学生との交流、高学年で臨床実習を受けさせる機会、看護学部では、医療機関訪問、講義聴講、看護学生との交流の機会を作る事も重要である。 これらの3種類のESPを系統的に組み立てることで、世界で通用する医師、看護師を育てる事は、日本の医療水準を上げ、日本国民が高水準の医療を受けられる事に貢献できるのは間違いない。
|
Research Products
(4 results)