2002 Fiscal Year Annual Research Report
日本語コミュニケーション能力の養成に関する教師の実践的知識の研究
Project/Area Number |
14580342
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Research Institution | The National Institute for Japanese Language |
Principal Investigator |
福永 由佳 独立行政法人国立国語研究所, 日本語教育部門・第1領域, 研究員 (40311146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金田 智子 独立行政法人国立国語研究所, 日本語教育部門・第1領域, 主任研究員 (50304457)
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Keywords | 実践的知識 / 意思決定 / ライフヒストリー / 学習者の認知・情意 |
Research Abstract |
本研究の目的は,外国人に対する日本語コミュニケーション能力の養成に関する,教師の実践的知識を実証的に検討することである。 本年度は,上記の枠組みで研究を進めるための方法論の検討を目的に,以下の活動を主として行った。 1)教師の実践的知識,意思決定,ライフヒストリー,日本語授業における学習者の認知・情意など,本研究に関連する先行文献を収集した。収集した資料を精査し,データベース化する作業に着手した。 2)昨年度日本国内の日本語教師に協力を求めて実施した,インタビュー調査(授業とコミュニケーション能力の養成に対する意識について)の分析作業を行った。その結果,学習者への意識および教師の背景が意思決定の条件となっていることが推察された。日本語授業におけるコミュニケーション能力養成の在り方を考えるためには,授業に携わる教師だけではなく,学習者の認知・情意にも調査の範囲を広げる必要があることを確認し,研究の枠組みを次のように修正した。 (1)日本語授業における教師の意思決定 (2)(1)の背景となる教師の実践的な知識領域 (3)(1)の背景となる教師のライフヒストリー (4)教師の意思決定が日本語授業における学習者の認知・情意に与える影響 3)来年度に実施を予定している本調査の方法論およびデータの記述方法をさらに検討するために,日本語教師を対象とした小規模なインタビュー試行調査(意思決定・実践的知識,ライフヒストリーについて)を来年度前半にかけて実施する。来年度は,試行調査の分析を踏まえ,各種の面接調査を実施する予定である。また,先行研究のデータベース作成も継続する。
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