2004 Fiscal Year Annual Research Report
非線形ナップザック型最適化問題に対する標的解法アプローチの改良と応用
Project/Area Number |
14580397
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
仲川 勇二 関西大学, 総合情報学部, 教授 (60141925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊佐田 百合子 帝塚山大学, 経営情報学部, 助教授 (00351867)
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Keywords | 離散最適化 / 組み合わせ最適化 / 非線形ナップザック問題 / 代理制約法 / 金融工学 / ソフトウエア開発管理 |
Research Abstract |
1)改良代理制約法の非分離形非凸金融最適化問題への応用 代理双対ギャップを持つ大規模な多制約分離形離散最適化問題(多次元非線形ナップザック問題)を厳密かつ効率よく解く改良代理制約法(ISC法)を開発した.本研究では変数非分離形関数を一次近似し分離形関数に変換することで,ISC法を非分離形非凸計画問題へ適用する.また,本手法の有効性を示すために,日経225銘柄から連動する50銘柄を選択するインデクス・ファンド問題に応用し,95年4月から98年3月の実データに対して極めて高い精度の解を求めることに成功した.これはインデクス・ファンド問題を世界で初めて厳密に解いたことになる. 2)多制約分離形離散最適化問題のための近似解法 本研究ではISC法を近似解法として利用する.その有効性を示すためにChuとBeasleyのテスト問題を用いて計算機実験を行う.難しい問題として知られている5制約条件で500変数の0-1ナップザック問題30問を解いた結果は,平均13.6秒の計算時間の場合正答率は80%,平均計算時間55.8秒の場合正答率はさらに向上し100%となったことを報告する. 3)多目的最適化 メディアプランニングの現場では,あらかじめ定められた予算内で,できるだけ効果的に広告を露出することができる広告媒体の組合せを求めるシステムであるオプティマイザが用いられている.オプティマイザに採用されているアルゴリズムは,広告媒体による構造の違いや広告自体の多様性により,その組合せは多岐にわたるため,遺伝的アルゴリズム(GA)やグリーディーアルゴリズムを用いた近似解法が一般的であり,厳密解法は用いられていない.本研究では,主要な広告媒体の一つである新聞を取り上げ,ISC法を用いた最適な新聞広告の出稿計画を立案する方法について研究した.
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