2005 Fiscal Year Annual Research Report
非線形ナップザック型最適化問題に対する標的解法アプローチの改良と応用
Project/Area Number |
14580397
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
仲川 勇二 関西大学, 総合情報学部, 教授 (60141925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊佐田 百合子 帝塚山大学, 経営情報学部, 助教授 (00351867)
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Keywords | 離散最適化 / 組み合わせ最適化 / 非線形ナップザック問題 / 代理制約法 / 金融工学 / 並列計算 |
Research Abstract |
1)改良代理制約法の非分離形非凸金融最適化問題への応用 代理双対ギャップを持つ大規模な多制約分離形離散最適化問題(多次元非線形ナップザック問題)を厳密かつ効率よく解く改良代理制約法(ISC法)を開発した.東証1部上場(TOPIX)1440銘柄から連動する50銘柄を選択するインデクス・ファンド問題に応用し,95年4月から98年3月の実データに対して極めて高い精度の解を求めることに成功した.これはインデクス・ファンド問題で実用規模の極めて大規模な問題が解けたことになる.また、インデックスプラスアルファファンドの作成にも成功した。この成果は平成17年11月18日(金)の日刊工業新聞にも取り上げられた。 2)多制約分離形離散最適化問題のための厳密解法 本研究ではISC法を更に大規模な問題へ適用するために、情報量(エントロピー)を用いて原問題を小さな部分問題へ分割することを試みた.その有効性を示すためにChuとBeasleyのテスト問題を用いて計算機実験を行なった.難しい問題として知られている5制約条件で500変数の0-1ナップザック問題30問を用い商用で最高速のCPLEXの最新版(V.9.0)と比較した結果は、問題分割を用いたISCが平均9倍以上高速で、メモリー使用量も比較的小さく抑えることに成功した。この研究成果はすでに日本語では電子情報通信学会論文誌に速報として掲載済みであるが、更に新たな研究成果を含めて世界のトップジャーナルの一つであるManagement Science誌への投稿準備をしている. 3)多目的最適化と並列計算 本年度ISC法を基礎にして、複数の制約条件式をもつ多目的離散最適化問題の解法プログラムを新たに開発した。このプログラムを用いて、従来解くことが困難であった各種の多目的の実用問題へ適用する予定である。また、エントロピーを用いた問題困難度の推定技術を新たに確立した。この技術を並列計算のための問題分割法へ応用する予定である。
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Research Products
(5 results)