2002 Fiscal Year Annual Research Report
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14580415
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
石崎 雅人 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 助教授 (30303340)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島津 明 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (60293388)
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Keywords | チャット対話 / 意味的つながり / 話題スレッド / 表層的な手がかり / チャット対話システム / 擬似的重複 / 複数話題の同時進行 / 対話状況の共有 |
Research Abstract |
(1)チャット対話の特徴分析と話題スレッド抽出アルゴリズムの検討 ・多人数対話のための対話管理モデルを検討する第一歩として,チャット対話を題材に,どのように話題が進行していくかについて,データ分析を行い,話題スレッドを抽出するアルゴリズムを提案し,評価を行った. ・話題が続いているかどうかを判断するために,発言間の意味的つながりに着目した.できる限り客観的な分析基準とするために,表層的な手がかりを利用した手続きを作成した. ・コピーアンドペースト,記号による次話者や内容の指定,単語(名詞,固有名詞)といった表層的手がかりを利用して,話題スレッドを抽出するアルゴリズムを提案した.さらに,クローズドテストにより評価を行い,再現率53.0%,精度66.3%で正しく話題スレッドを抽出できることを確認した. (2)対話状況を共有可能なチャット対話システムの試作 ・通常のチャットシステムでは,対話相手の状況をモニターすることができないため,チャットシステムには,発言の疑似的重複現象や複数話題の同時並行現象が起こることが指摘されている.この問題を解決するためのシステムを試作し,その評価を行った. ・現在のチャットシステムの問題点を解決するために,入力状況を共有可能なチャットシステムおよび入力開始時にターンを確保することができるチャットシステムを試作した.前者は,対話参加者が互いにタイプしている文字が実時間で見えるシステムであり,後者は,入力を始めるとすぐ発言スペースが確保されるが,入力している文字はタイプ終了時まで見えないシステムである. ・発言数,発言の長さ,使いやすさに関するアンケートによりシステムの評価を行った.入力状況を共有可能なシステムと入力開始時にターンを確保するシステムは,そうでないシステムに比べ,発言数が有意に多く,入力タイミングの取りやすさとシステムの使いやすさも有意にすぐれていることを確認した.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 小倉, 石崎: "チャット対話の話題推移に関する特徴分析"人工知能学会言語・音声理解と対話処理研究会. A202. 13-20 (2002)
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[Publications] 小倉, 石崎: "チャット対話における関連発言同定のための表層情報の分析"人工知能学会 言語・音声理解と対話処理研究会. A203. 75-80 (2003)
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[Publications] 益田, 石崎: "波形チャットシステムの構築"電気関係学会北陸支部連合大会. 386 (2002)
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[Publications] 益田, 石崎: "時間情報を共有可能なチャットシステムの構築"情報処理学会全国大会. (2003)
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[Publications] 益田, 小倉, 石崎: "時間情報を共有可能なインターネットチャットシステムの構築"人工知能学会 言語・音声理解と対話処理研究会. A203. 35-40 (2003)
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[Publications] 石崎: "AI事典(項目執筆)"共立出版. 544 (2003)
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[Publications] 石崎: "ナレッジサイエンス-知を再編する64のキーワード(項目執筆)"紀伊国屋出版. 262 (2002)