2004 Fiscal Year Annual Research Report
視覚系運動知覚の内部モデルを獲得するニューロモデルの構築
Project/Area Number |
14580433
|
Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
林 勲 関西大学, 総合情報学部, 教授 (70258078)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬野 元秀 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (10131616)
|
Keywords | 視覚心理実験 / Aperture問題 / ニューラルネットワーク / ファジィルール |
Research Abstract |
視覚系運動知覚のAperture実験によるデータを視覚系モデルのTAMネットワークを用いて解析した.具体的には,Aperture実験のデータからTAMネットワークのプルーニング機能によってファジィルールを抽出し,呈示時間の認識率に対する依存性を解析して,TAMネットワークの有用性を検討した.実験結果の手順は次の通りである. 1 被験者とディスプレイとの距離を一定に保ち,3つの円の小窓(Aperture)内で直線を移動させた. 2 円の半径を一定に保ち,円間距離の変化に対して呈示時間を変化させた場合の知覚グルーピングの認識率を算出した. 3 円間距離を一定に保ち,内の半径の変化に対して呈示時間を変化させた場合の知覚グルーピングの認識率を算出した. 4 上記の2種類のデータを学習データとして,TAMネットワークのプルーニング機能を用いてファジィルールを抽出し,認識率を同定した. 5 同じ学習データに対して,TAMネットワークのフィードバック信号と抑制性シナプス,水平結合を切断した場合と切断しない場合の認識率を比較して,TAMネットワークの有用性を検討した. これらの結果から,林とWillamsonで,呈示時間が長い場合に認識率が負の依存性を示すファジィルールが抽出され,呈示時間が500msより短い場合と長い場合に視覚系機能の構成が異なる可能性を示唆できた.さらに,TAMネットワークによる画像認識実験での結果も参考にして,TAMネットワークのフィードバック信号の優位性とモデルの有用性を確認できた.
|
Research Products
(7 results)