2004 Fiscal Year Annual Research Report
セキュリティを考慮したマルチェージェントの振る舞いの検証に関する時空間論理の研究
Project/Area Number |
14580434
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
高橋 和子 関西学院大学, 理工学部, 助教授 (30330400)
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Keywords | マルチエージェント / セキュリティ / 定性空間推論 / RCC / 知識表現 / 検証系 / プロセス |
Research Abstract |
前年度までに得られた問題点を整理し,以下の点を中心にシステムの改良・拡張を行なった. 具体的には以下の作業を行った. 1.アドホックネットワークにおいて環境の変化に適応するマルチエージェントモデルを実装し,シミュレーション実験を行なった.また,セキュリティ対策として検証エージェントの導入について検討した.その結果,ネットワークに大きな負荷をかけることなく環境の変化への適応が可能で安全性が保証できる仕組みについての見通しを得た. 2.前年度までに作成した空間的な性質と意味的な性質を統合的に扱える体系上の推論アルゴリズムを改良し,領域間の関係が曖昧な場合に,仕様を満たすための条件を求められるようにした.また,定性空間推論の新しい枠組として,領域間の接続状態に着目した定性的表現方法を考案し図形や画像データからその表現への変換システムと定性的表現の等価性判定システムを実装したその結果,少ないデータ量で目的に必要な推論ができ,拡張性もあり,しかも実装可能な枠組が提供できた. 3.ボードゲームを題材としてプロセス代数を使ったモデル化を行ない,プロセス間のインタラクションや状態遷移が明確に記述できることを示した.さらに,モデルチェッカを使って1手およびゲーム全体の停止性の検証を行なった.このモデルとエージェント間の通信プロトコルとの類似性から,この結果は,エージェント間の通信における伝播の循環性,停止性といった問題へ適用可能である.
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Research Products
(6 results)