2002 Fiscal Year Annual Research Report
劣化と故障を伴うシステムの最適点検方策に関する研究
Project/Area Number |
14580479
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
河合 一 鳥取大学, 工学部, 教授 (50026316)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 毅 鳥取大学, 工学部, 助手 (30304405)
小柳 淳二 鳥取大学, 工学部, 助教授 (90225590)
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Keywords | 劣化と故障 / 点検 / 総期待コスト / 予防取替 / 最適方策 / マルコフ的劣化システム / マルコフ決定過程 |
Research Abstract |
劣化と故障を伴うシステムにおける最適点検・取替え問題を取り上げ、従来殆ど議論されていない「複数の要素を対象とする点検問題」および「複数の点検方法の存在する点検問題」を明示的に考慮に入れた点検モデルの開発、および最適な点検時期の設定と適切な点検方式の選択を目的とした。具体的には、以下のようである。 1.累積ショックモデルにおける機会取替え問題 複数の要素をからなるシステムの点検・取替え問題の基礎的研究として、ショックモデルにおいて取替えの機会がランダムに生ずる場合を考え、ある年齢以降初めのショックが起こった時点で予防取替えを行う方式を提案し、時間平均コストを最小にする意味で最適な取替え警報を出すべき年齢を定めた。この問題は、例えば2つの要素からなるシステムにおいて、一方の要素の故障時点を他の要素の予防点検・取替え機会として捉える「複数の要素を対象とする問題」に応用できる。 2.マルコフ的劣化システムの不完全点検問題 複数の点検方法の存在する点検問題の基礎的研究として、離散時間マルコフ的劣化システムにおいて、点検機会がランダムに生じ、さらにシステムの状態の判別が状態確率分布としてのみ与えられる場合を取り上げ、総期待割引コストを最小にする意味で最適な点検・取替え方策を議論した。問題は、セミーマルコフ決定過程として定式化し、最適方策が4領域方策になることを明らかにした。 3.マルコフ的劣化システムの最適点検、取替え問題のサーベイ 研究代表者が従来取り組んできたマルコフ的劣化システムの最適保全問題のまとめを与え、さらに劣化と故障を伴うサーバーを持つ待ち行列システムの最適サーバー保全問題を議論した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Satow, H.Kawai: "Hit and target models for DNA damage with indirect action"Proceedings of the second Euro-Japanese workshop, Chamonix,. 453-460 (2002)
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[Publications] J.Koyanagi, H.Kawai: "An optimal policy to process jobs with waiting time in a queue and deadline"Proceedings of the second Euro-Japanese workshop, Chamonix. 275-281 (2002)
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[Publications] H.Kawai, J.Koyanagi, M.Ohnishi: "Stochastic Models in Reliability and Maintenance"Shunji Osaki (Editor), Springer, 担当 Chap. 8 (193-216). 338 (2002)