2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14580517
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長崎 百伸 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教授 (20237506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花谷 清 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教授 (00115916)
佐野 史道 京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (70115856)
吉川 潔 京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (00027145)
近藤 克己 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (30026314)
岡田 浩之 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助手 (50169116)
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Keywords | 電子サイクロトロン共鳴加熱 / 電子バーンシュタイン波 / カットオフ / モード変換 / 非誘導電流駆動 |
Research Abstract |
電子サイクロトロン共鳴加熱は磁場閉じ込め核融合において有効なプラズマ生成・加熱方法であり、MHD不安定性の抑制・非誘導電流駆動・熱輸送の解析等にも用いられている。ECHには通常、一回吸収率の良さからO-mode、X-modeといった電磁波モードが選択されてきたが、これらのモードにはカットオフと呼ばれる密度上限があるため、カットオフ密度を越えたプラズマでのECHの適用を阻んできた。この問題を克服し、より高い密度へのアクセスを可能とする手段の一つとして電磁波から静電波へのモード変換が考えられる。電子バーンシュタイン波(B-mode)には伝搬に密度上限がなく、また、電子サイクロトロン共鳴層にてほぼ100%吸収されるという長所を有している。本研究の目的は、B-modeを用いた新しい加熱手法及び電流駆動方法について実験的及び理論的に調べることである。 今年度研究成果としては、1.ヘリカル系プラズマ閉じ込め装置におけるECCDを調べるため、CHS装置において200kW程度のパワーをトーラス方向に斜め入射することで第2高調波X-modeによるECCD実験を行った。電流駆動方向は線形理論と一致し、最大電流6kAを得ている。この電流値はブートストラップ電流と同程度であり、入射角の制御によりトータル電流をゼロにすることができることを示した。また、電流駆動方向は入射角に依存しており、最大駆動電流は入射角によって最適化することができる。この実験結果とともに磁場構造計算解析によりB-modeに必要な入射条件について評価を行った。 2.ヘリオトロンJ装置におけるECCDを調べるため、TRECEレイトレーシング計算コードを開発した。TRECEコードは複雑な3次元磁場構造を取り扱うことができること、ニューラルネットワークを用いた学習により計算の高速化が図られていることが特徴である。このコードにより、ヘリオトロンJ装置におけるパワー吸収分布、駆動電流分布及び電流駆動効率の評価を行うことが可能となった。実際の実験条件(n_e=1x10^<19>m^<-3>,Te=500eV,P=400kW)に合わせた入力パラメタでの駆動電流は約10kAと評価される。実験では1kAが得られており、駆動方向は一致するものの計算値が高く、捕捉粒子効果、ミリ波の壁からの多重反射等が影響を与えているものと考えられる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Nagasaki, et al.: "Stabilization effect of early ECCD on a neoclassical tearing mode in the JT-60U tokamak"Nuclear Fusion. 43. L7-L10 (2003)
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[Publications] K.Nagasaki, et al.: "70GHz ECH/ECCD System for Heliotron J Plasma Device"Conference Digest of the 28^<th> International Conference on Infrared and Millimeter Waves. Th5-5 (2003)
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[Publications] K.Nagasaki, et al.: "Plasma Breakdown by Second Harmonic Electron Cyclotron Waves in Heliotron J"Proc.14th International Stellarator Workshop. P.Tu10 (2003)
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[Publications] H Zohm, G Gantenbein, A Isayama, A Keller, R J La Haye, M Maraschek, A Muck, K Nagasaki: "MHD limits to tokamak operation and their control"Plasma Phys.Control.Fusion. 45. A163-A173 (2004)
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[Publications] F.Sano, T.Mizuuchi, K.Nagasaki, et al.: "Recent H-mode Results on ECH plasmas in Heliotron J"Journal of Plasma and Fusion Research. 79. 1111-1112 (2003)
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[Publications] H.Shidara, K.Nagasaki, et al.: "A 70-GHz Electron Cyclotron Resonance Heating System for Heliotron J"Fusion Science and Technology. 45. 41-48 (2004)