2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14580527
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
徳永 和俊 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (40227583)
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Keywords | プラズマ・壁相互作用 / タングステン / 炭素材 / 高熱負荷 / 水素同位体 / ヘリウム / ダイバータ板 / プラズマ対向材料 |
Research Abstract |
本年度は、レニウム/タングステン多層構造をもつ中間層を使用した真空プラズマ照射タングステン(VPS-W)被覆炭素材料を試作し、熱負荷実験及び低エネルギー水素照射実験等を行い、ダイバータ板の使用条件下での挙動を解明した。 熱負荷実験では、温度及び保持時間が、1400℃、60分では界面の構造は変化せず、Re/W多層構造は炭素材からVPS-Wへの炭素が拡散することを抑制していることがわかった。ところが、温度及び保持時間が、1600℃及び10分の場合には、Re/Wの多層構造が消失し合金を形成しており、VPS-Wの部分には、約15μm程度の厚みの新しい相が層状に形成されていた。硬度測定の結果、VPS-Wの値に対して大きく増加していること等から炭化タングステンが形成されているものと考えられる。保持時間を、30分、60分と増加させていくと炭化タングステン層の厚みは、厚くなるが、その厚みの時間変化は、対数則に従っており、中間層は、炭素の拡散バリアとしての機能しているものと考えられる。1800℃では、30分までの保持時間では、炭化タングステンの厚みは、1600℃の場合より厚くなるが、同様に対数則に従っている。ところが、保持時間が60分では対数則から大きくずれ、放物線則に従っており、中間層の炭素の拡散バリアとしての機能が低下しているものと考えられる。さらに高温の2000℃では、1分の保持時間から、放物線則に従い、炭化タングステン層の厚みも増加しており、もはやこの温度では、中間層は、炭素拡散バリアとしては、機能していないものと考えられる。 低エネルギー水素同位体実験では、100eV、1x10^<22>m^2/sの重水素イオンを1x10^<26>m^2照射し、表面損傷及び、重水素リテンションを調べ、粉末焼結タングステン、単結晶タングステンと比較した。この結果、製造方法によりこれらの性質が異なることがわかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Tokunaga, et al.: "Modification of tungsten coated carbon by low energy and high flux deuterium irradiation"Journal Nuclear Materials. 307-311. 126-129 (2002)
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[Publications] K.Tokunaga, et al.: "Effects of helium irradiation on high heat load properties of tungsten"Journal Nuclear Materials. 307-311. 130-134 (2002)