2003 Fiscal Year Annual Research Report
太陽光・太陽熱・空気熱複合利用のヒートポンプを利用した床暖房・給湯に関する研究
Project/Area Number |
14580538
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 定祐 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (00111683)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 直勝 神奈川工科大学, 工学部, 助手 (50085130)
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Keywords | ヒートポンプ / 床暖房 / 太陽熱 / 太陽光発電 / 太陽光熱複合利用 / ヒートポンプ給湯機 |
Research Abstract |
太陽熱利用直膨式平板パネルを屋根に敷いて蒸発器とした暖房・給湯用ヒートポンプは日射の強度が大きくなる程ヒートポンプの性能が向上するが、日射量が少なくなると、空気から熱を取らなければならないので、表面側の熱伝達特性がよくないパネルのみを蒸発器として用いると蒸発温度が下がり、ヒートポンプの性能が悪くなる。そこで、空気-冷媒熱交換器をパネルと並列にして組み、日射の強いときにはパネル単独利用、弱いときにはパネルと熱交換器の併用または熱交換器単独利用に自動的に選択できるようにした。その結果、本装置では、日射量が400W/m^2以上ではパネル単独利用を行った。それ以下の日射量のときでは熱交換器も利用されるようになって、パネル単独運転の場合に比べ、性能が向上した。 次に、任意の日射量、外気温、風速、温水温度に対して、ヒートポンプの性能を予測できるような解祈を行った。解析結果は実験結果とよい一致が見られたので、パネルの適切なサイズ、空気-冷媒熱交換器の選択などを検討するうえで本解析方法を適用できる。本年度の床暖房の研究においては、電気カーペットによる床暖房から温水配管の床暖房を行うように切り換えた。また、10m^2の床面積の床下空問に21lの水が入ったポリエチレンタンクを32個設置し、その蓄熱効果を調べた。エアコン暖房と床暖房を併用した本方式による暖房では、床下空間に配管を設置した場合でも温水温度は35℃程度と比較的低い温度でもよいことが確認できた。また、蓄熱効果は大きく、タンクなしの場合は、暖房を行わないときの早朝の床面温度は外気温低度と低いのに対し、蓄熱タンクを入れていた場合では、外気温より数度程度高くなった。前日に床暖房を行い、午後4時に止め、エアコン暖房を午前零時に止めた場合では、翌朝の午前6時の床面温度は外気温より20℃程度高い値を示した。
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