2002 Fiscal Year Annual Research Report
植物起源炭化水素による汚染大気中のオゾン生成最適化に関する研究
Project/Area Number |
14580549
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
永尾 一平 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助手 (00252297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 聖治 産業技術総合研究所, つくば西事業所・環境管理研究部門, 主任研究員
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Keywords | 対流圏オゾン / 非メタン炭化水素(NMHC) / 都市大気 / 窒素酸化物 / 光化学スモッグ |
Research Abstract |
昨年秋の交付決定後、NMHCの測定システムの構築にとりかかった。測定システムは大気試料サンプリングユニット、分析ユニットで構成される。大気試料サンプリングユニットは、ポンプで吸引した試料空気をエアロゾル、水蒸気、オキシダントを除去した後、濃縮部(吸着剤を充填したU字管を摂氏-60度に冷却し大気中のNMHCを吸着させ、一定量の試料大気を吸引後加熱し捕集されているNMHCなどの試料をガスクロマトグラフィーに送る)から構成される。また分析ユニットは水素炎イオン化検出器付ガスクロマトグラフィー(GC/FID)、データ処理部から構成される。GCのキャリアガスは高純度のヘリウムを用い、さらに活性炭などによる精製を施し、ノイズの軽減し感度の向上に努めている。現在、マニュアルによる測定システムの組み立てが終わり、標準ガスを用いたシステムの測定精度、検出限界の試験を実施している。この試験が終わり次第、外気の分析を実施し、都市大気中のNMHCの組成の定量とその季節変化を観測する。また、外気の分析を行いながら同時に試料吸引ポンプ、バルブ、濃縮・脱着をタイマー制御し自動化を進める準備を並行して行う予定である。 また、これらと並行して大気中のオゾン濃度、窒素酸化物濃度(NOX)の自動連続測定を実施している。データは一分毎にパーソナルコンピュータに記録し、都市大気におけるその季節変化、日変化を調べるとともに本研究の目的であるオゾン濃度の日中の増加量がオゾンの前駆物質であるNMHCやNOXの濃度とどのような関係にあるか、またNMHCがNOXに対して相対的に増力することによりオゾンの生成量をどのような影響を与えるかを調べる。
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Research Products
(1 results)